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    会議の続きから

    ピクシス
    「ならば・・・我々にはなんの大義があって
    レイス王から王冠を奪ったのだ?」

    一同
    「・・・」

    ヒストリア
    「公表しましょう」

    《街》
    新聞や掲示板で本当の事を知り
    世界の真実を知る人々
    皆がその内容に驚愕している

    6


    ハンジ、リヴァイたち

    スーツ姿のハンジ、リヴァイがロイ、ピュレの所を訪れている

    建物の2階の部屋の窓から新聞を手に持つ人々を
    リヴァイが見下ろしている

    4人が椅子に座りお茶を飲みながら話す

    ピュレ
    「人類を脅かす 人喰い巨人の正体は人間であり、
    我々と同じ祖先を持つ民族 【ユミルの民】だった

    ダウンロード


    我々の王は100年前にこの壁を築き、巨人の力で民衆の記憶を改竄し
    壁の外の人類は 滅亡したと思い込ませた

    だが人類は滅んでなどおらず、
    我々【ユミルの民】をこう呼んでいる

    悪魔の民族と

    近い将来、敵はこの土地の資源獲得を口実に侵攻を開始する
    それが5年前から始まった超大型巨人らの襲撃であると・・・

    もう記事は世に出た後ですが一連の話の信憑性は?」

    ハンジ
    「少なくとも、我々がずっと抱いていた疑問とは辻褄が合ってる
    そりゃ信じたくないですよ・・・そんな話・・・
    それで・・・街の反応は?」

    ロイ
    「・・・様々です
    そのまま受け取る者、笑い飛ばす者、
    未だ兵政権に異を唱え陰謀論を結び付け吹聴する者、
    あなた方が危惧した通りの混乱状態です」

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    ハンジ
    「あぁ・・・でも仕方ないよ 調査報告が我々の飯代だ
    情報は納税者に委ねられる
    そこが前の王様よりイケてる所さ」

    ハンジがお茶をズズッと飲む

    ハンジ
    「ああ・・・」

    ロイ
    「あなた方を誇りに思います、
    同じ壁に生きる者として、または・・・働く者として」

    ハンジ
    「・・・どうも」

    リヴァイ
    「あぁ・・・今度は調査兵団を担いで記事を書くといい」

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    ロイ
    「・・・私達はこれからどうなります?
    私達が巨人を恐れ、憎み、どうかこの世から消えてなくなれと
    願ったのと同じように、
    世界中の人々が我々を人ではなく
    有害な化け物とみなしたその結果
    あの地獄が繰り返されるのだとしたら・・・」

    ティーカップに添えたロイの手が小刻みに震えている

    ロイ
    「我々が死滅するまで地獄は・・・終わらない」

    そう言って俯くロイ

    授与式

    ヒストリアの授与式の準備を待っているエレン達
    そこへヒッチがやってくる

    ヒッチ
    「やぁ、壁の英雄達よ」

    ジャン
    「・・・ヒッチ、来てたのか」

    ヒッチ
    「あんた達が勲章もらうの見に来たんだよ
    一応、私も政変の立役者の一人なんだからね」

    ジャン
    「そうか・・・」

    気まずそうな顔のエレン、アルミン、
    ミカサ、ジャン、フロック


    ジャン
    「・・・・マルロは、最期まで勇敢だったよ」

    ヒッチ
    「・・・うん」

    ジャン
    「そうだろ、フロック話してやれ」

    フロック
    「あぁ・・・ マルロ・フロイデンベルクは
    オレと同じ急募入団の新兵で・・・
    その中でも俺達をよくまとめてくれた

    ・・・現場は絶望的で調査兵団は全滅寸前まで追い詰められた
    みんな怖気づいてどうにもならなかった時も
    あいつだけは仲間を鼓舞し続けた」

    ヒッチ
    「・・・へぇ」

    虚な目のヒッチ

    フロック
    「あいつは凄い奴だったよ」

    ヒッチ
    「知ってる・・・だから私の言う事なんて
    聞かないんだろうね」

    フロック
    「・・・」

    エレンがアルミンに言う

    エレン
    「オレには分からないな正しい選択なんて
    未来は誰にも分からないハズだ

    大体・・・お前は見たのかよ?壁の外を・・・
    壁の外には何があるんだ?」

    アルミン
    「・・・海」

    エレン
    「・・・そうだ・・・海がある でもまだ見てないだろ?
    オレ達はまだ何も知らないんだよ
    炎の水も、氷の大地も、砂の雪原も

    可能性はいくらでも広がっている!
    きっと壁の外には自由が・・・」

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    だがその時、エレンの脳裏にフェイ(グリシャ妹)が犬に
    食い殺された記憶が流れる

    エレン
    「・・・」

    固まってしまうエレン

    その時、リヴァイが言う

    リヴァイ
    「オイ、ガキ共、 時間だ、並べ」

    王宮に大勢の人たちが集まっている。

    2


    エレン達は女王さまの前に膝まついている。

    1


    自由の翼の絵入りのループタイをヒストリアが手に取る

    生き残った調査兵団に授与していこうとする

    一番最初のループタイはハンジの首に賭けられる

    ハンジは授与された後、ヒストリアの手の甲にキスをする

    授与が進む中、エレンが思考する

    エレン
    (地下室にあったものは何だ?
    希望・・・だったのか?それとも絶望か?

    敵は果てしなく強大だったこのまま何も変わらなければ
    またあの惨状が繰り返される

    何かを変える事が出来るなら自分のいのちぐらい幾らでも
    捧げてやるのに)

    エレンの隣のリヴァイがヒストリアの手の甲にキスをする

    エレンの前に来るヒストリア
    ヒストリアの顔を見上げるエレン

    エレン
    (ヒストリアを犠牲にする覚悟が無い・・・
    どうすればいいこんな事・・・誰にも・・・)

    ヒストリアがエレンの首にループタイをかける

    ヒストリアの手の甲にエレンがキスする

    その時、グリシャの記憶がエレンの中に流れ込んでくる

    グリシャ記憶

    礼拝堂にいるレイス一家をグリシャが訪れた時の描写

    グリシャ
    「私は壁の外から来たエルディア人
    あなた方と同じユミルの民です
    壁の王よ!!
    今すぐ壁に攻めて来た巨人を殺して下さい!!
    妻や子供達が!!壁の民が食われてしまう前に!!」

    グリシャの話にフリーダは最初冷や汗を浮かべていたが
    次第に冷たい目で見始める

    記憶終了

    女王の手を取るエレン。

    その表情がこわばる。

    3



    海にいるエレン達

    あの壁外調査から6年後
    再び壁外調査に出かける調査兵団

    そして、あの壁に到着し・・・エレン達が海に到着する

    洗い物をしているミカサとアルミン。

    ミカサ
    「ひっ」

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    ミカサの表情を見て、
    心が和むアルミン。
    4


    アルミンがエレンに話しかける。

    アルミン
    「ねえ・・エレンこれ見てよ
    壁の向こうには・・・」

    エレン
    「海があって
    海の向こうには」


    エレン
    「自由がある
    ずっとそう信じてた・・・」

    5


    みんなエレンの言葉に耳を傾けている。

    海を指差して言うエレン。

    エレン
    「自由になれるのか?」

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     →→続く

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    趙の〝国門〟列尾に到着した秦の連合軍!!
    対峙する趙の軍勢に熱気と闘志がこもるが・・・!!?

    (バタ バタ バタ)
    はためく趙軍の軍旗

    気合いの入った趙軍の軍勢

    趙軍
    「この王都の〝蓋〟列尾を抜かんとする愚か者共が来たぞ!」
    「皆の者準備はよいかァ!!」
    「オォ」

    「二日もすれば王都圏からの大軍が到着するだろうが
    そんなものはあてにするな」
    「この城に近付く犬共は皆殺しだ!!」

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    「よいか皆の者ォ」

    「奴ら血で列尾の大地を朱く染めてやれェ!!」

    「オオオ」
    秦軍側に、趙軍の気合いの入った声が届く

    陸仙
    「・・・・まいったね 秦軍(こっち)のこの数に対して逆に士気を上げてきた・・・
    ここまで地が揺れてる」

    じぃ
    「く・・・趙の国門列尾 これは一筋縄では行きませぬぞ」

    陸仙
    「しかし王翦将軍は本気でしょうか」
    「この城を飛信隊と山民族の軍だけで落とさせるなどと」

    「こういってはなんですが正直・・・」

    「山民族に攻城戦のような高度な戦いができるとは思えませんが」

    山の民たち
    「腹へったなー」

    「小便してー」

    「その辺りでしろよ」

    「オレうんこ」

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    「その辺りでしろよ」

    じぃ
    「それもよりによってこの列尾を落とせるのかと・・・」

    「いや落とさねば大変なことになるのですが・・・」

    蒙括
    「・・・・」

    「あの山の民軍はたしか二年前に魏の大都市衍氏城を落としたはずだけど」
    陸仙「どうやって落としたかは誰も見ていないです」
    「あの時は攻める秦軍がいないと思わせて奇襲が成功しただけだろうと専ら言われています」

    蒙括
    「・・・・・ってことはいよいよ」

    「飛信隊の動きが重要になってきそうだな・・・・」
    城壁で趙軍の声が響きわたる

    「オオオオオオ」「趙軍万歳」「趙軍万歳」

    蒙括
    (城の作りはともかく まずは何より厄介なのはあの士気の高さだ)

    (合従軍の蕞でもそうだったように守る人間の士気しだいで城は何倍にも強くなる・・・・)

    (これはいきなり正念場だぞ 信)

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    じっと前を見つめる信と楊端和
    「・・・・王翦将軍の意図はともかく・・・」

    「やるからにはオレ達だけで列尾を落とすつもりでやるよ!」

    信と楊端和
    「当然だ!」

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    「しかも最低でも二日以内に!」

    楊端和
    「半日で落とす」

    貂と信
    「!」「えっ」

    「・・・ってことは・・・な何かいい策があると・・・?」

    楊端和「城攻めは・・・単純だ」

    「城壁を登って・・・裏に回って門を開け」
    「部隊を突入させて中を制圧する」

    「それ以外に何か手があるのか? (奴らうるさいな)」

    あっけにとられる信と貂
    信「楊端和・・・」

    「そっそうなんだけどそれが難しいわけで」

    楊端和
    「城壁を落とすのは山の民がやる」

    「飛信隊は門が開いたら中に突入できるよう準備しておけ」

    「えっ」

    「いやっ だからっ」

    「その城壁落とすのが大変なんだって・・・」

    (だ・・・大丈夫かテン
    ひょっとして山の民の連中城攻めを甘く見てねェか!?」

    (は 白兵戦が強いのは十分分かってるけど
    城は軍としてちゃんと攻めないと苦戦するよ・・・」

    タジフ
    「・・・・」

    タジフが趙軍の方を指さし何かを言う

    バジオウ
    「敵デ城ノ外ニ出テイル奴ラガイルト タジフガ言ッテイル」

    「え・・・あ」

    「ああ・・・あれは・・・」
    「秦軍が近づけばすぐに城内に入るよ」

    「背を打とうと焦って突っ込めば」

    「城壁の上から矢の雨を受けるって典型的な戦術だよ」
    「でも それとは別に敵前に騎馬隊を出すという勇敢さを見せて自軍を奮わせるという狙いもある」


    「チッ つまり単純な敵じゃねェってことか」

    「その通り でも一番厄介なのはやっぱりあの士気の高さだ」
    「敵の指揮官は守城戦で何が一番大事かきちんと分かっている」
    「だからこっちも考えて戦わないとあの城は絶対に落ちない・・・」

    楊端和
    「心配無用だ」
    「山の民には山の民の戦い方がある」

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    信と貂
    「ちょっと 楊端和!」

    「山の民の戦い方!?」

    バジオウ
    「・・・・・山の民ノ ト言ウヨリ端和様ノ戦イ方ダ」

    「え!?」

    バジオウ
    「今コノ地ニハ」
    「百ヲ超エル山ノ族ガ集結シテイル」
    「フィゴ族 メラ族など 何百年ト争ッテキタ大族マデモ参戦シテイル」

    信が驚き
    「百っ・・・」

    バジオウ
    「ドノ族ノ長老モ皆 同ジコトヲ言ウ」
    「コンナコトハ決シテ起コリエナカッタト」
    「全テハ 楊端和トイウ一人ノ女王ノ存在ダ」
    「山界ノ〝死王〟ト畏レラレ」
    「愛サレル女王一人ノ存在デ山界ノ統一ガ成サレタ」

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    あっけにとられる信と貂

    バジオウ
    「見テイロ」
    「端和様ハイツモ敵ヲ真正面カラネジ伏セル」

    信と貂
    「・・・・・」

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    「真正面から・・・ねじ伏せる!?」

    馬の歩を進める楊端和

    王翦の兵隊
    「ん?」

    王翦将軍も戦況を見つめる

    蒙括
    「!?」

    じぃ
    「えっ」

    蒙括
    (山の女王!?)
    「見ろ一騎出たぞ」

    楊端和の方に目を向ける山の民たち

    (端和様だ)

    (死王だっ)(死王だー)(死王だー)

    (死王)(死王)

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    地鳴りのような叫び声があがる

    驚く信たち

    「なっ・・・」

    「何っ・・・すっ姿を見せただけでっ」

    楊端和が手をあげると雄叫びがピタッと静まりかえる
    楊端和 城を指さし

    「見よ」

    「敵が何かさえずっているぞ」
    「あんなものが雄叫びとは肩腹痛い」
    「本物の雄叫びとは何だ」
    「本物の戦士の雄叫びとはどんなものか」
    さらに大きな雄叫びが響きわたる

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    「いッ」

    「さっさらに大きく・・・」

    飛信隊
    「ぐあッ」

    「じっ地面がはねてるぞオイ」

    王翦将軍
    「・・・・」

    王翦将軍部下
    「な何じゃこれは・・・」

    趙軍
    「な・・・」

    「何だ」
    「あの軍勢は・・・」

    蒙括
    「凌駕しようとしてるんだ」

    じぃ
    「!?」「凌駕!?」

    蒙括
    「言葉は何を言ってるか分からないが」
    「楊端和は敵の最大の武器である〝士気〟を正面から叩きつぶそうとしている!」

    趙軍
    「エエィ ひるむな 声をあげろォ」

    「オオオ」

    楊端和
    (この戦いは)(平地の者共の戦いだ)

    (だが)(我らの世界を広げる戦いにも重なっている)

    (ならばいつも通り)

    (この楊端和の強靭なる刃達を振り下ろし)
    (抗う敵全てを肉片にして先へ進む!)

    さらに雄叫びを上げる山の民たち
    「死王!」「死王!」

    趙軍
    「ひるむな列尾兵声をっ」

    楊端和
    「あんな小城が」
    「この山界の王の刃を受け止めきれると思うか」
    「あんなものでっ」

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    「・・・・」

    (こ これが・・・)

    -山の王・・・楊端和の檄-

    「山の刃をふせげると思うかっ」

    ひるむ趙軍兵

    楊端和
    「平地に見せつけてやれ 百の山界の戦士達よ」

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    「山の民の力を!」
    「恐ろしさを!!」

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    「者共」
    じっと緊迫した状態で戦況を見つめる信と貂

    見つめる王翦将軍

    (ガチガチガチガチ)震える趙軍

    楊端和
    「血祭りだァァッ」

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    山の民の攻撃開始!



    →→続く 
     

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    『オーバーホール』

    トゥワイスとオーバーホール

    トゥワイスに連れられ、
    ヴィラン連合の拠点へ向かうオーバーホール
    「見るからに不衛生だな、ここが拠点か?」

    トゥワイス
    「ああ!いきなり本拠地連れてくかよ、
    面接会場ってとこ」

    オーバーホール
    「勘弁してくれよ、ずいぶん埃っぽいな・・・病気になりそうだ」

    トゥワイス
    「安心しろ、中の奴らはとっくに病気だ」


    そして話は現在・・・前回の続き

    し柄木と対面したオーバーホール
    「大物とは・・・皮肉が効いてるな、ヴィラン連合」

    マグネ
    「何!?大物って有名人!?」

    し柄木
    「 “先生” に写真を見せてもらった事がある いわゆるスジ者さ

    “し穢八斎會” その若頭だ」

    bha125-1


    マグネ
    「極道!?やだ初めて見たわ危険な香り!」

    トガ
    「私たちと何が違う人でしょう?」

    コンプレス
    「よーし、中卒のトガちゃんにおじさんが教えてあげよう
    昔は裏社会を取り仕切る恐ーい団体がたくさんあったんだ

    でもヒーローが隆盛してからは摘発解体が進み、
    オールマイトの登場で時代を終えた

    シッポ掴まれなかった生き残りはヴィラン予備軍って扱いで監視されながら細々生きてんのさ
    ハッキリ言って時代遅れの天然記念物」

    オーバーホール
    「まァ間違っちゃいない」

    マグネ
    「それでその細々ライフの極道くんがなぜうちに?
    あなたもオールマイトが引退してハイになっちゃったタイプ?」

    オーバーホール
    「いや・・・オールマイト(ヒーロー)よりも
    オール・フォー・ワンの消失が大きい

    裏社会の全てを支配していたという闇の帝王・・・
    俺の世代じゃ都市伝説扱いだった

    だが老人達は確信をもって畏れてた、死亡説が噂されても尚な
    それが今回、実体を現し・・・監獄(タルタロス)へとブチ込まれた
    つまり今は、日向も日陰も支配者がいない
    じゃあ次は誰が支配者になるか」

    し柄木
    「・・・ウチの “先生” が誰か知ってて言ってんならそりゃ・・・挑発でもしてんのか?

    bha125-2


    次は俺だ

    今も勢力をかき集めてる すぐに拡大していく
    そしてその力で必ずこのヒーロー社会をドタマからブッ潰す」

    オーバーホール
    「計画はあるのか?」

    し柄木
    「計画?お前さっきから・・・
    仲間になりに来たんだよな?」

    オーバーホール
    「計画のない目標は妄想と言う
    妄想をプレゼンされてもこっちが困る

    勢力を増やしてどうする?そもそもどう操っていく?
    どういう組織図を目指してる?

    ヒーロー死しステインをはじめ、快楽死人のマスキュラー 脱獄死刑囚ムーンフィッシュ

    どれも駒として一級品だがすぐに落としてるな?
    使い方がわからなかったか?

    イカレた人間十余人もまともに操れないのに勢力拡大?
    コントロール出来ない力を集めて何になる

    目標を達成するには計画がいる、そして俺には計画がある
    今日は別に仲間に入れてほしくて来たんじゃない」

    し柄木
    「トゥワイス・・・ちゃんと意志確認してから連れてこい」

    オーバーホール
    「計画の遂行に莫大な金が要る
    時代遅れの小さなヤクザ者に投資しようなんて物好きはなかなかいなくてな

    ただ名の膨れ上がったお前達がいれば話は別だ

    bha125-3


     

    俺の傘下に入れ、お前達を使ってみせよう
    そして俺が次の支配者になる」

    し柄木
    「帰れ」

    武器を取り出すマグネ
    「ごめんね極道くん 私たち、誰かの下につく為に集まってるんじゃあないの」

    S極を付けられるオーバーホール
    「!」

    マグネ
    「こないだ友達と会ってきたのよ 内気で恥ずかしがり屋だけど、
    私の素性を知っても尚、友達でいてくれた子 彼女言ってたわ」

    “常識という鎖に繋がれた人が繋がれてない人を笑っている
    健ちゃんはそこから飛び出したんだよね 私は飛び出す勇気も持てないや・・・”

    マグネの武器のN極に引かれていくオーバーホールは・・・
    左手の手袋を外す・・・

    マグネ
    「何にも縛られずに生きたくてここにいる
    私たちの居場所は私たちが決めるわ!!」

    武器をオーバーホールの頭に打ちつけるマグネ

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    オーバーホールは・・・手袋を外した左手の人差し指で、
    マグネの腕をカリ・・・と触る

    すると・・・

    マグネ
    「?」

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    中から破裂?するマグネ

    オーバーホール
    「先に手を出したのはお前らだ」

    トガ
    「マグ姉ー!?」

    bha125-6


    ゴシゴシ・・・と服で腕を拭く?オーバーホール
    「ああ汚いな・・・!!これだから嫌だ」

    飛び出していくコンプレス

    し柄木
    「待てコンプレス!」

    左腕をオーバーホールに向けて伸ばすコンプレス
    「(こいつやべェ 俺の “圧縮” で・・・閉じ込める!)」

    その時・・・

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    コンプレスの左肩に何かが刺さる・・・?

    オーバーホールの腕に触れたコンプレスだったが・・・

    コンプレス
    「(・・・!? ”個性” が発動できない)」

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    顔にプツプツ・・・と蕁麻疹?が出てくるオーバーホール
    「触るな」

    オーバーホールが腕を振り払うと・・・

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    触れていたコンプレスの左腕が飛び散る・・・

    コンプレス
    「ってえええ!?」

    bha125-10


    し柄木が向かっていき手を伸ばす

    オーバーホール
    「盾っ」

    bha125-11


    オーバーホールの前に盾として人が出てくる・・・

    し柄木に触れられて崩れていく盾
    「うぐっ・・・!」

    「危ないところでしたよ、オーバーホール」

    し柄木
    「なるほど・・・」

    bha125-12


    オーバーホールの後ろから姿を現す数人の仲間達

    し柄木
    「ハナからそうしてりゃ幾分か分かりやすかったぜ」

    トゥワイス
    「待て、どこから!!尾行はされてなかった!!」

    し柄木
    「大方どいつかの “個性” だろう」

    オーバーホール
    「遅い」

    **
    「一発外しちゃいやした・・・しかし即効性は充分でしたね」

    オーバーホール
    「穏便に済ましたかったよヴィラン連合 こうなると冷静な判断を欠く
    そうだな・・・戦力を削り合うのも不毛だし、ちょうど死体は互いに1つ・・・

    キリもいい 頭を冷やして後日また話そう 腕1本はまけてくれ」

    トゥワイス
    「てめェ殺してやる!!」

    トガ
    「弔くん、私刺せるよ 刺すね」

    し柄木
    「・・・駄目だ」

    トゥワイス
    「責任とらせろ!!」

    ***
    「賢明だ、手だらけ男」

    紙を投げて去っていくオーバーホール「すぐにとは言わないがなるべく早めがいい
    よく考えてみてくれ・・・自分達の組織とか色々・・・

    冷静になったら電話してくれ」

    雄英の仮眠室

    オールマイト
    「いらっしゃい、お2人さん」

    オールマイトの元を訪れたのはデクとミリオ

    オールマイト
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