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手嶋の回想

人は一人で立っている 一人の”力”で歩いてる

皆同じだ この事実は変えられない


だけど友達と話しながら遊びながら帰った道は不思議と短く感じる

同じように歩いてるのに一人じゃ退屈で遠かった同じはずの道のりなのに

あたり前のようなこのことをオレはある日こう覚えた

これは”力”なんかじゃないって

歩くのは1人1人の力

だけど

その間には目には見えないけれど確実に―――

“力”が働いているのだと

たとえ お互いに触れていなくとも人と人は側にいるそのことだけで

共に同じ方向に向かって歩いているという事実が

“力”になっているんだと!!

 

手嶋「誰か協調しないか 誰か!そこの黄色ジャージのおまえオレと協調してくれ!!」

黄色のジャージは青八木だった!!

青八木「ああ純太 うしろにつけ」

手嶋(誰だ いや よく知っている顔だ)

青八木「すぐさま加速する」

手嶋「あ……あ……」
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手嶋「青八木ィ!!」

 

手嶋「あ…な…何でいや…おまえ…何でココにいるんだ!

集団だ ここは もう先に―――鏑木たちと先頭に――――

行かなきゃダメだろ 何で…何しに来たんだ!!」

青八木は鋭い目つきで手嶋の顔を見つめる

手嶋「オレは…もう 1人でどうにもできなくなってる イチ選手だ…ってのに…」

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青八木「おまえが集団にのまれたから クライマーをチームに引き戻すためにだ!!」

その言葉に手嶋は胸を打たれる

手嶋(青八木がいる 青八木が協調の相手――― これ以上に」

手嶋の汗がハンドルに落ちる

手嶋(心強いことはない!!」

青八木「後ろに入れ純太!!」

手嶋「青八―――」

その瞬間手嶋は思った

手嶋(いや まてよ―――「加速」 けど おまえは―――!!)

手嶋は青八木が膝を痛めていた事を思い出した

 

青八木「どうした純太 心配そうな顔をして

鳴子とおまえを連れてあがれといったのはおまえだ」

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青八木「昨日表彰式のあとオレたち最後のレースで

同調直列走法(シンクロストレートツイン)をやりたいと言ったのはおまえだ

言ってくれ純太 聞きたい――― オレはおまえの言葉を いつもの―――」

 

青八木と手嶋は集団を飛び出した!

青八木「”キセキを信じる”って言葉を!!」

手嶋と青八木が飛び出した瞬間集団がざわつく


「総北が2人とびだした!!」

「ふ 2人!? もう1人のみ込んでたのか!?」

「くっそいかすな誰か追え!!」

「誰かって…おまえが行け」

「…いやもう足が残ってないムリだ」

「行かすなよ総北を!!」

「前もっとペース上げないからだろ」

「ムリ言うなおまえ」

 

岩崎「伊瀬さん!!」

伊瀬「岩崎 藤原」(総北―――)

岩崎・藤原「はい!」

井瀬「もう終わりばい この集団は」

岩崎・藤原「井瀬さん!!」

 

井瀬(3年5番キャプテン手嶋 同じく3年4番青八木――二人ともボロボロやった…でもとびだした)

井瀬「見とけ あの後ろ姿を」(ノーマークやった2人の3年生)

岩崎・藤原「え」

井瀬「このインターハイでは ああいう 何でもないようなヤツが何か大きかことばしでかすとばい

広島にも京伏にも利用された おれたちの――もしかしたらあいつらが最後の」

井瀬「希望の光―― かもしれん」

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青八木は手嶋を引っ張り加速する

手嶋(青八木!! 大丈夫なのか 痛いんじゃないのか

おまえはいつも表情に出さないから!!

ここまでは いつも通り走れてる…けど本当は―――!?)

青八木「純太」
 
青八木はスッと手を出す

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青八木「暑さのせいかノドが乾いた」

手嶋はハッと気付く!

手嶋(この合図は―――

まさか ストレートツインのデモンストレーションのひとつ

“同調ボルト渡し”やるってか!!このインターハイで!!)

「は!!」

(こいつは相手の力を知りクセを知り 100%の信頼がねぇとできねぇシロモノだ

共に練習を積み共に悩み 進んできた)

手嶋はボトルをスッと抜く

(オレたちの最良の形!!)

驚く観客

「見ろあの2人!カーブでくっついて走ってる!!」

「えっ近づきすぎでしょ っていうかボトルを!?」

手嶋はボトルを手渡した!

「すげぇ!!」

オレたちにしかできない

弱虫ペダルネタバレ436_016



同調直列走法(シンクロストレートツイン)だ!!

「息がぴったり!!」

手嶋(一(はじめ)!!おまえって男は「!!心配すんなって一緒にいこうってことかよ!!)

青八木「純太」

手嶋「!」

青八木「前に追いつけばいいか?どれくらいの力で踏めばいい?

チームに戻れると思うか?聞かせてくれお前の作戦を」


手嶋は青八木の膝の事が気になる

しかし手嶋は答えた

手嶋「ああ青八木 まずは追う80%の力で引け

下り区間は60%までおとして休んでいい

敵が見えたら100%まで上げろ 勝負となれば120%だ

敵をかいくぐり本体までたどりつく!!」

手嶋の作戦に青八木は頷く

手嶋「大丈夫だ いける いけるさオレたち2人なら」

手嶋は力強く青八木に言った

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手嶋「オレはキセキを信じる」

青八木「……!!わかった純太!!」

窮地の手島を待っていた青八木!気力と冷静さを取り戻した手島。
次号シンクロストレートツインで挽回なるか!?