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弱虫ペダル RIDE.444 『待宮と浦久保』

◎練習が終わり、談笑しながら帰路につく広島1年生だが…!?


ワシたちが入部したときの呉南は2年生の待宮さんって人がエースで部をしきっとって

夏のインターハイ 広島大会 地元開催に向けて 盛り上がっとる最中じゃった

里崎「いやぁ今日の練習もキツかったのう庭妻ぁ」

庭妻「いやホンマじゃ里崎 あの発電所のとこのストレート ヤバかったワ

経験者のワシらは特にメニューが多い おかげで足がスカスカじゃ」

里崎「仕方ないか 地元開催のインハイじゃけのう

塩野と今日話しとったんじゃ

もしかしてオレら4人の経験者の中から誰か

インハイのメンバー選ばれるんじゃないかって」

庭妻「おお 1年でインハイ…せっかくなら4人でいきたいのう!!」



庭妻「なァ優策インハイじゃて」

ぶつぶつ何かを言っている浦久保


里崎「浦久保は少し変わったやつじゃのう」

塩野「練習じゃ速いけどのう」


庭妻「おい優策 インハイじゃ わかるじゃろ」

浦久保「あ…ああ」

庭妻「難しいとこあるが悪いヤツじゃないんじゃ」

里崎「入部の日からずっとそんなじゃのう」

塩野「はは」

浦久保「………ブツ」

庭妻「お 何じゃ 言うてみろ思いきって」
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浦久保「ワシ 待宮先輩をしとめる」

塩野・里崎・庭妻「え」

浦久保「あれは大物じゃ」


庭妻「ハハハハハ 何を言いだしとるんじゃ優策ぅ――――!!」

里崎「なんか目がマジじゃったぞ…」

庭妻「いや いや いや

目標にしてがんばるっちゅう意味じゃないんか?」

里崎「ああ…なるほど だったら問題ないのう」



庭妻「………(……優策…!! 優策のこの目は本気の目じゃ ワシにはわかる…)」



庭妻「いいか優策 目標はインターハイじゃ いいか 部内の誰かは敵じゃない」

浦久保「え」

庭妻「皆と仲ようして 練習がんばろうや!!」

浦久保「ああ……」



ワシは危惧した

優策がおかしな行動をしないか しかしそれは


すぐ現実のものとなった
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井尾谷と待宮の間に無理やり割り込んでいく浦久保

井尾谷「あ!? 1年 コラ何やっとんじゃ

ミヤとワシの間に強引に割り込んできた!!」



優策の中の何かに引っかかったんじゃろう

部のエースで2年生の待宮さんに異様なまでの執着をみせた


■広島・呉南をまとめる”大物”をしとめに入部早々、いきなり衝突!?



井尾谷「練習中にラフプレーして大事なエースにケガさせたらどうするんじゃ1年!!」

浦久保「すいません 井尾谷さん」


スウッ

ゴン!
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故意に待宮のハンドルにぶつける浦久保

待宮は大きくバランスを崩す

庭妻「優策!!」

「待宮さんにわざとハンドル当てた!!」

「待宮さんに!!」


井尾谷「ワザと当てたなコラ 練習中に!! 先輩に!!

エースに!! ミヤに!!」
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井尾谷「今すぐバイク降りろ!! 1年コラァ!!」


井尾谷は浦久保の襟元を掴み上げる

「おい てめェ浦久保ォ!!」


優策は待宮さんと同じ2年生で部を支えていた

もう1人でもあった井尾谷先輩をキレさせた



庭妻「………」

里崎「あ………」

待宮「それくらいにしてやれ 井尾谷 1年がいきっただけじゃ

ワシも当てられてフラついただけ 別に落車したワケでもない

ワシの走りについてきた 大したモンじゃ むしろホメてやれ」





井尾谷「けどじゃミヤ!! もしものことを考えたら シャレにならん それに――

こいつの目はまたやらかす目じゃ!!」

浦久保「すいません 井尾谷さん」
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井尾谷「てめ!」

浦久保に殴りかかろうとする井尾谷を止める待宮


井尾谷「放せミヤ こいつは一回 体でイワされんとワカらんヤツじゃ

今度やったら許さんぞ コラ浦久保!!」

浦久保「あ…はい」

庭妻「………」


その夏のインターハイ 広島大会は総合3位 表彰台を獲得

待宮先輩は名実 共に部のキャプテンとなり 部の雰囲気もどんどんよくなっていった

その中でも優策は何度かやらかした―――



井尾谷「これで何度目じゃコラ 浦久保

今日のはミヤじゃなけりゃ マジ 落車しとったぞ」

待宮「イキのいい後輩が「おるのは悪いことじゃない 力つけてきよる 楽しみじゃ」

庭妻「すいませんでした!!」


待宮「ていうか庭妻ぁ 何でいつもおまえまで一緒に謝りにきとんじゃ」

庭妻「あ…いや ワシはこいつのカントク係ていぅか…同じ中学で」



浦久保「ワシは庭妻に自転車に誘ってもろうたからです」

井尾谷「あ!?答えになっとらんワ」

浦久保「庭妻が1人じゃったワシに唯一手をさしのべてくれたんです」

庭妻「へ!?」

少し照れる庭妻

庭妻「いや そりゃ…何を急に言うとんじゃ優策」

嬉しそうな表情をする待宮



待宮「次の来年の―――いけるかもしれんのうインターハイは 総合優勝

ワシら2人と2年にあがったおまえら 塩野 里崎 庭妻 浦久保

この6人でいけば!!」

待宮の言葉に庭妻は嬉しそうな顔をする




庭妻「ありがとうございます!! ワシもっともっと練習します なァ優策!!」

待宮「強ようなればの話じゃ!!」

庭妻「来年の神奈川大会 是非 一緒に行きたいです!!」




しかし ワシら2人は――――

神奈川大会へは行けんかった


「待宮さぁん!!」

「ガケ下におちた」

「ミヤァ!!」

「楽者ァ!!」

「今の わざとか浦久保!!」
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落車し倒れ込む待宮

里崎「わざとか ってきいとんじゃ浦久保オイ!! 待宮さんを!!

やりすぎじゃろうが 今のは ほとんど体当たりじゃ!!」


井尾谷「ミヤァ 折れとるかもしれん救急車を」

庭妻「優…策…」

井尾谷「急げ 動かすなァ」



浦久保「庭妻ぁ…」

庭妻「!」

浦久保「長くかかってしもうたが 見ろ ようやくしとめたワ “大物”を」
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バン!



本気で浦久保を顔を殴る庭妻

庭妻「バカヤロウかおまえは!!」

浦久保「? 痛いよ 庭妻… え 何で」



井尾谷「どけ どけぇ2年!! 浦久保ォ!! 一線こえてんじゃねぇぞコラ」

ドスッ

「うがっ」

ゴスッ

「うごっ」

「い…あ…井尾谷さんそれ以上は…」

 

春先のこの事件で 待宮さんは肋骨を2本 骨折

予選までには回復し インターハイには影響はなかったが

部内は険悪なムードになった



「先輩 オレ 先いきますね」

「もうすぐ集合かかりまーす」

庭妻「………」


ばす
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庭妻「行くか…2人で練習…」


唯一 ワシだけが優策側につき

インターハイ 神奈川大会のメンバーからそろって外された




インハイ選考メンバーを遠目から見ている浦久保と庭妻

浦久保「すまんことをしたんじゃのう ワシ

庭妻が…庭妻も一緒にインハイ行けんくなった」
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浦久保「すまんのう ワシ 気づくの遅いか…のう…

大物をしとめれば 庭妻は喜んでくれると思うとったワ」



優策は中学の時 あの日 見せた悲しい表情をしとった
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浦久保の肩に手をやる庭妻

庭妻「しゃあない 間違いは正すしかない

来年いこうや 里崎と塩野と4人で」


庭妻(必ず――――!!)

浦久保「………… …おう!!」



それからの優策は変わった

全ての行動を”レースの勝利”に注いだ

考え 動き しゃべり 勝った

思わぬ方法で勝ち 思わぬポイントでしかけた



その快進撃に周囲は

「まるで鮫だあいつ 呉南にあんなヤツおったのか!!」

「強い!!」

「浦久保!!」

鮫だ何だとあだ名をつけた



浦久保「庭妻ぁ…庭妻が欲しいもんは何じゃ」

庭妻「……ロードレース ロードレースでの勝利じゃ」

浦久保「……わかった」

 

―――けれど ワシは こう思っとる 優策は天才なんじゃと

空気を読み 他者を操り しかけ 獲物をしとめ

狩り――― 猟――― あるいは”漁”の!!




天才ゆえに理解されない

天才ゆえに理解できない発想をする

がしかし 天才が自ら進む道を見つけた時

その判断力―――動きは 誰も越えられない領域へと到達する



庭妻(昔 読んだ偉人の本は本当だったのかもしれん こいつは天才じゃ)
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そして時に そのひらめきの表情は

ゾッとするほどになる!!

東村「のこり800m!!」

庭妻(優策!!)

 

東村「橋が近づいてきました!!」



手嶋「とびだせ青八木!!」
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手嶋「今だ!!」

青八木「わかった純太!!」
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浦久保「やっぱりきたぞ庭妻ぁ!! しとめるぞォ!!」

優策―――!!

残念だが総北 この表情の優策に敵はおらんのじゃ!!

庭妻「ああ!! 優策!!」




◎広島、勝利を確信す!!