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HUNTERXHUNTER No.370 「観察」

■伺う――殺しのタイミング

クラピカ「それでは全員集まってくれ。これから念について説明する」

刺客(王妃と王子の警護を考慮し主寝室を背にする形で講義を行う様子…ここまでこちらの想定通り…!)
1

クラピカと警護人たちの間に白線が引かれている

クラピカ「まず最初にその白線よりこちらに入る事は絶対にやめてくれ

警護上破った者は退場してもらうこともあり得るし」

状況次第では警告無く武力を行使する場合もある」

刺客(サイレントマジョリティの座敷人形(黒ぼっこ)を視る事が出来るのは

能力者本人(俺自身)と憑かれた者(ロベリー)の2人だけ…!

集まった者の中には任務の重要性を考えると途中退場になる様な輩はいないと思うが…)

ミュハンが何食わぬ顔で白線を踏んでいる

ミュハンを睨み付けるクラピカ

クラピカ「名前と所属は?」

すっとぼけるミュハン

ダンジン「おい!」

ミュハン「ん?ああ俺か?第4王子私設兵ミュハンだ。よろしく~」

クラピカ「ミュハン…これが最後の警告だ。白線の後方に下がれ」

ミュハン「ん?お~っと、こりゃうっかりだ。すまないな」

1歩後ろに下がるミュハン


ミュハン「悪かったな。二度としない約束するぜ

俺は約束したら絶対に守る男だぜ

ただ約束ってのはお互い守ってこそ成立するもんだよな?

少なくとも俺はそう思ってるし破られたら頭に来るぜ?

あんたは守ってくれるんだろうな…?ただの時間稼ぎじゃないよなァ~?」

クラピカ「2週間で皆が念を使える状態にする…!最初に言った通りだ

ケンカ腰(スラム流)でしか話が出来ないのか?束ねる王子の程度も知れるな」
2

怒ったミュハンが白線を超えてクラピカに迫ろうとするがダンジンが止める

ミュハンに銃を向けるクラピカ

クラ「――という誤解をもたらしかねない言動は慎んだ方がいい…

ここまでがワンセンテンスだ。宜しいか?」

ダンジン「全面的に同意する…以後気を付けよう。許してくれ」
3

怒りが収まらないミュハンはクラピカを睨み続ける


刺客(想定を超える馬鹿がいたな…お陰で全員の注意があっちに向いた

残念ながらアイツはターゲット(射程)の10人には入っていないが…

不測の事態で座敷人形(黒ぼっこ)が一人も殺さず強制解除されると呪いが術者(こっち)に返ってきてしまう…

リスク覚悟で早めに一人殺っておくか…呪唇白蛇(ツチボッコ)攻撃準備…!)
4

クラ「せっかくだ。各々自己紹介してもらおう

ミュハンの次から時計回りにいこうか」

ヒュリコフ(所作をみると右ききのはずだが銃を左手で構えた…きき手を自由にしておきたい証拠

具現化系・操作系にままいるタイプだ

右手周りの”纏”が強い…全体的なオーラのなだらかさから考えて未熟からくるものではなく

系統による特性…具現化系だな…

袖を長めにして手を隠しているし能力発動に右手が重要な役割を持つのは確実!

強化系・変化系は手練れ程、得意な攻撃を発する部位の”纏”が弱く(静に)なる

放出系・操作系は総じて”纏”で覆うオーラの体積が大きくなり意図的に縮めようとしても色が濃くなりがちだ

…全てほんのわずかな差で俺だから気付けるくらいの違いだがな…
5

ほぼ間違いなくクラピカ(コイツ)が自白に持ち込める能力の持ち主…!

バビマイナの見立てはどうかな…?)

スラッカ「どこにでも場をかき乱すバカがいるな…全く迷惑な話だぜ。なぁ?」

サカタ「……」

お前が言うなみたいな顔をしているサカタ

自己紹介が進む

ダンジン「第4王子私設兵のダンジンだ」

主寝室でオイトの警護をしているビルは事前にクラピカと交わした取り決めを思い返す

クラ「バビマイナは王妃が念能力者だと思い真意はともかく気を遣って”円”を解いた…」

クラ「この機に王妃の能力開発をすすめたい…」

ビル「王妃…どうですか?」
6

両手の人差し指を合わせるオイト

オイト「…ここ…かしら?」

オイト「自信は無いけどここで押し合ってる感覚があります……かな…?」

ビル(約1cmか…まあ…普通だな。いや…う~~ん…多分がっちり時間がかかるタイプだなこりゃ)

ビル「OKです。続けて下さい」


他が自己紹介中にバビマイナに接触するヒュリコフ

ヒュリコフ「よォ…何で”円”解いてんだ?」

バビマイナ「お前には関係ない」

ヒュリコフ「じゃ俺にも関係ある話をするか…敵の想定戦力の一次報告を頼む」

バビマイナ「戦略・戦術共に中心はクラピカ(アイツ)で間違いない

具現化系か操作系で自白強要の他にも能力を隠し持っている可能性が高い」

ヒュリコフ「対応計画は?」

バビマイナ「まだだ」

バビマイナ「王子の念獣が確認できてない…ビルの能力も未知数で立案の段階ではない」

ヒュリコフ「OK。立案までの予想日時は?」

バビマイナ「次の晩餐会終了後だな」

バビマイナの肩を叩き、彼から離れるヒュリコフ

バビ「フン」

ヒュリコフに叩かれた場所を手で払うバビマイナ


刺客(もう一度…誰かが全員の注意を引いたら攻撃開始…!)
7

ヒュリコフ「第一王子私設兵のヒュリコフだ」

ムシャホ「第5王妃所属警護兵隊長ムシャホだ」

クラピカ「…さてこれからこの16名で念を覚えてもらう訳だが…

途中の修得速度に個人差が出ても2週間後には全員が念を使えるので安心してくれ

レッスンを円滑に進める為、1つ確認しておきたい。正直に答えてくれると有難い

この16人の中で既に念が使える者…!挙手してくれ」
8

ベレレインテとヒュリコフが手を上げる

クラピカ「2名か。他には?」


ロベリー「あの人達…使えるのに何で来たのかしら?」

ユウリ「さあ?」

ロベリーがベレレインテの背後に控える座敷人形に気付く

ロベリー「!?」

刺客(気付いたかよしよし…!しっかり皆の気を引けよ…!)
9

クラピカ「その2名はいわば監査…!私の指導っぷりを厳しく審査してくれるわけだな

私は大歓迎だ。忌憚のない意見やアドバイスをくれると大変助かる」

ヒュリコフ(残りの4人はしらばっくれる気か。まぁ俺以外の奴にはバレないだろうしな)

ヒュリコフがロザリーの異変に気付く

彼女の視線の先を目で追うがそこにいるはずの座敷人形を視る事が出来ない


ヒュリコフ(何だ…?あの女、何が視えている…?)

ロベリー「ちょっとあの女なに?」

ユウリ「え、誰?」

ユウリがロベリーの視線を追うがやはり何も視えない

ユウリ「女なんていないわよ」

ロベリー「え?そんなハズないでしょ。そこよ!変なマスクつけて!」

ユウリ「いないってば。どこよ!?」

ロベリー「そこよッッ見てよ!そこに変な女がいるってば!!」
10

ロベリーが指を差した方を全員が振り向く

刺客(よォ~~~し!攻撃(行け)!!!)

座敷人形が攻撃態勢を取る
11

「どこだ……?」

「ここ?」

ロベリー「え!? ヤダヤダ あたしだけ!? え ヤダ!!」


ロベリーの方に注目が集まっている中、背後からドサッと倒れる音がする

「!!!」

「バリゲン!!!?」
12

バリゲン「ッッ……ッ」

バリゲンの首に蛇型の念獣が巻きつきバリゲンを締め上げる
13

苦しみながら蛇を引きはがそうとするバリゲン

突然の出来事に警護兵達は慌てふためく

「どうした!?」

「何か白いのが首に巻きついてる!」

「はずせ!」

「バリゲン手を離せ!」

バリゲンの血が蛇に吸われ瞬く間に干からびていく

刺客(呪唇白蛇(ツチボッコ)は全部で4匹

一匹ならば44秒で4匹同時に一人を襲えば11秒で全身の血を吸い尽くす)
14

白蛇「シャ――――ァッ」

サカタが4引きのツチボッコを銃で撃つ

撃たれたツチボッコは煙の様になり消えていく


サカタ「離れていろ。まだ体の中にいるかもしれない」

「とけ…消え…た!?」

「こいつらは一体!?」

「これが念獣か!!」

バリゲンの遺体を調べるベレレインテ

サカタ「おい!」

ベレレ「あ~らら、まだ息があったかも知れないのに 殺したのはア・ナ・タよ」
15

サカタ「どう見ても死んでたよ。国王軍に連絡してくれ」


クラ(第3王子の私設兵も9mmパラか

“凝”でガードしても無傷ではすまない威力…

状況次第で45口径やH&K(ヘッケラー&コッホ)が登場してくると思った方がいいな…

だがそれより当面の問題は…)

騒動中クラピカを観察していたバビマイナ

バビマイナ(微動だにせず一所懸命か…いいタマだ

お前なら気付いてるだろ…これは王子達の念獣じゃない)
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ユウリ「ロベリー!あんたの言ってた変な女は!?」

ロベリー「え?あ…!いない…!どっか行ったわ!えぇ!?」

シェジュール「…これが我々の念修得を妨害する意図だとしたら…」

ユヒライ「ここに人員を派遣していない王子の念獣の仕業か…!?」

クラピカ(この中に潜む暗殺者を探す事…!)
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■殺意の白蛇 狩るか狩られるか