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キングダム 第534話 『日没まで』

絶体絶命の秦軍左翼。だが、蒙恬の仕掛けで瀕死の麻鉱軍は見事に蘇生。反転なるか・・・!?

すっすごい。兵達がっ・・・復活したっ!!
1

やった。

やったぞ。

蒙恬:喜ぶには早い!今はただ最低限の準備ができただけだ。麻鉱軍がまだ死線上にいることには変わりない。
丁陽殿、中央で動かせる隊を見極め、早急に左右の拠点の援軍に送るように。
2

拠点に・・・援軍・・・

蒙恬:左右へ送る兵数はできるだけ均等に。ただし兵種は右の飛信隊の拠点へ騎馬を多く送るように。

河了貂:飛信隊の方へ騎馬を多く。



蒙恬:士気が戻っても正しい軍略の下で兵を動かさねば意味はない。日没まで麻鉱軍が生きていられるかはその「軍略」にかかっている。躊躇も失敗も許されない。
ここからが本陣の本当の戦いだ。
3



馬呈さん、秦軍の奴ら急に士気が戻りやがったぜ。伝者が飛ばしてる檄のせいだって報告が。

報告。東水隊も動けるぞ。すぐに援軍に。左右の振り分けは任せる。ちょっと待て蒙恬。まだ中央から援軍を送るのか!?い いい加減本陣前が薄くなってきているぞ。

わっ分かっているのかこの本陣の真正面にはあの・・・・・・

蒙恬:ああ。馬呈の本隊がいる。今この戦場で何よりも注視しないといけないのがあの馬呈の動きだ。馬呈の強部隊とだけはまともにやり合ってはダメだ。もしあれに狙われたら、それなりの戦力を固めておかないと対処できない。

だっだからその馬呈がこの本陣目がけて攻撃してきたらここは一撃の下に・・・・・・

河了貂:いや馬呈は本陣には来ないよ。

な何!?

蒙恬:俺がやろうとしてることが分かってきたかい河了貂。

河了貂:うん少しずつ・・・。さっき気付いたけど、楽華隊の本隊は入ってきてなかったんだね。

蒙恬:当然。麻鉱兵が奮気出来なかったら一緒に流れにのまれて死ぬだけだったからね。

河了貂:左に画してるから。左が陸仙で右が飛信隊なの?

蒙恬:そーそー。弟が言ってた通り気付きが早いな。

河了貂:いやその前に入ってくる時にそこまで考えてた蒙恬が怖いんだけど。

蒙恬:フフっ

河了貂:そしてそれとは別に・・・全くの部外者の蒙恬が何の摩擦もなく麻鉱軍本陣の指揮権を完全に手中にしていることがさらに驚愕すべきことだ・・・。
4

蒙恬・・・・・・あの昌平君ですらその才能の底が見えなかったと言われた男。
5

蒙恬:見とれるのは仕方ないけど、そろそろ馬呈が動くぞ河了貂。

河了貂:えっ!?

馬呈さん陳兄弟のとこも戻ったぞ。武玄十騎もそろった。こっちもだ。馬呈隊いつでも行けるっス!んでどこをぶっつぶしに?とりあえずあの薄っぺらい本陣スか?

馬呈:バカ言え。麻鉱がいない形だけの本陣叩いて何になる。

っつーことは奴らの反転攻勢の旗印になってるあの左右の拠点のどっちかっスね。



馬呈:ああ・・・つぶすのはもちろん飛信隊のいる方だ!!
6

っしゃあ馬呈隊出るぞォ。念願の飛信隊だ。劉冬さんの弔い合戦でもあるぞ。とにかく女副長 羗瘣がいたら真っ先にぶっ殺せェ。

あっ正面の馬呈本隊が右っ・・・飛信隊の方へ行くぞっ。

蒙恬:思った通りだ。

河了貂:うん。

えっ!?

紀彗様、馬呈隊が左の拠点をつぶしに。

よい判断だ・・・・・・。敵は明らかにあの旗印を拠り所としている。奴ら多少援軍を送っているようだが、馬呈隊にかかれば瞬殺だ。

うがアっ。やっべェのがこっち来てるぞ信。
7

信:くそっ。馬呈は俺に任せろ!ここは死守・・・

羗瘣:じゃない。

羗瘣!?

羗瘣:出てくる前に言われただろう。馬呈隊が来たらまともにやり合うなって戦力差がありすぎるから。

信:むっ

蒙恬:旗印の役目は式回復で十分だ。あまりその場にこだわるな。

信:じ じゃあどうすんだよ。

羗瘣:足を使ってうまく戦う。そのために援軍は騎馬が多いんだろ。

えっ!?

羗瘣:とにかくあの馬呈の本隊をここから引き離せばいいんだ多分。

ひ飛信隊達が・・・外に押し出されていくぞっ・・・。

くっ馬呈隊もしつこく追っている。

蒙恬:意外と器用だな。

河了貂:羗瘣がいるから。馬呈が十分右にずれた・・・。簡単には戻って来れないよ。背を見せればもちろん飛信隊が仕掛けるから。

蒙恬これから何を・・・

蒙恬:持てる力全てを出し尽くす。呂多、じィへ合図だ。
8

合図だ!行くぞォ!!
9


なっ・・・

ひっ左の森の間から騎馬の大軍がっ・・・
10

すっすごい数だぞ。

河了貂:さっ三千騎!?

蒙恬:ああ。本隊だからな。それをそのまま陸仙の拠点への援軍とする。
11

待ってましたよ副長。

陸仙!

続きの指揮はお前に任すという話だったが、まだ動けるか!?

陸仙:もちろんっスよ。麻鉱兵の士気も戻った。それらと合わせて一気に・・・

蒙恬:一気に前線を最大限押し戻す!押し戻してそこにこの本陣を移す。
12

河了貂:えっ!?全部を救うなんてできるわけがなかった・・・。

蒙恬:行くぞっ。


河了貂:だから蒙恬は最初から・・・麻鉱軍の左半分だけを復活させる気だったんだ。
13


紀彗:まずい。奴らの左半身がもし残るなら・・・
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奴らは二日目以降も戦える戦力を残す形になる。この初日で奴らの息の根を止めておかねば・・・
李牧様の危険を冒した奇襲が無駄になってしまう。
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出るぞ者共。あの右の軍を叩きつぶす!!

蒙恬。敵の本陣が。おっ下りて来た。こっちに来るぞっ。
16

河了貂:紀彗だよ蒙恬!

蒙恬:分かってる。楽華隊を前に出す!田隼、じィと陸仙に伝えて陣形を組ませろ。
17

ハ!

もっ蒙恬!

河了貂:蒙恬・・・

蒙恬:好きじゃないんだけどなこーゆーの。日没までか・・・・・・。


趙軍 中央軍本陣

金毛:李牧様し・・・しばしご中断を。その明日の盤面・・・どうやら前提からやり直さねばならぬ羽目に・・・
18

李牧:一体どういう意味です
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金毛:ハ それが・・・紀彗からの報告では、「失敗」したと。

信:おーい。いたぞー。
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蒙恬:ん・・・信・・・?

信:オス。

もっ・・・蒙恬様ァ。
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蒙恬:あれ?紀彗軍は?

信:あーさっきやっと退きやがった。アホみてェにしつこかったぜ。あ それで蒙恬、多分なお前が思ってた以上に麻鉱軍残ったぞ。
22

蒙恬:あっそ。