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キングダム 第540話 『消耗戦

敵将・舜水樹の放った火矢は、秦軍の生命線を無常に焼き尽くす。

ロゾ:地下道?
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舜水樹:とぼけるな。趙国内にあるが、この遼陽城は趙にとっては治外法権のいわば「異物」。抜け目のないお前達なら対趙国有事のために地下に脱出経路を張り巡らしているはずだ。

ロゾ:仮にあるとしてなぜそれを今聞く?よもや貴様にそれを教えよと?

舜水樹:一つだけでいい。

ロゾ:どの一つだ?

舜水樹:楊端和軍ではない方の秦軍の「食糧庫」は地形と軍配備から読んでこのあたりの森林の中にある。
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ロゾ:フッお前の読みによるとか・・・そこはラゴの森という。

舜水樹:森は広く包囲守備をされている。でいればその近く欲を言えばその内側に出る地下道はないかロゾ。

ロゾ:呼び捨てか。大将は私だ。だが李牧でさえ儂をロゾ王と呼んで喜ばすぞ。

舜水樹:ではロゾ王あるか?

ロゾ:フッ一帯で最も大きいラゴの森は脱出路の出口としては最適な場所の一つ。故にあるわ森のど真ん中に抜け出る地下道が。

ロゾ様あの銀髪の男・・・

ロゾ:ああ。うまくやりおったようだな。フン舜水樹め。ますます戦りやすくなったではないか。すぐに夜明けだが少し寝るぞ。起きてからの秦軍の顔が見物だブハハ。



楊端和:壁・・・どれだけ失った?
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壁:兵糧庫は二か所に分けていたので・・・ちょうど半分です・・・。

メラ族 族長カタリの妹キタリ:何だって兄者

メラ族 族長カタリ:半分だと

妹キタリ:はァ!?

楊端和:戦の最中だ。将軍なら下を向くな壁。今回はたまたま敵の地下道出口がそこにあっただけだ。お前に落ち度はない。兵糧は山の民のを分けるから心配するな。この辺は山も多い。自給できる分も少しはあるはずだ。

壁:めっ滅相もありません。援軍に来ておいて逆に兵糧を取ってしまうなど・・・失った分は我々で何とかします。すでに鄴を包囲中の桓騎将軍の元へ伝者を飛ばしています。向こうも大変でしょうがとにかくわずかでも兵糧を送ってもらうように・・・。

キタリ:何だって?兄者

カタリ:桓騎軍から兵糧を送ってもらうと

キタリ:は?桓騎ってクソヤローなんだろ?来るわけないだろそんなの。

楊端和:とにかく甲冑を着てこい壁。すぐに三日目が始まるぞ。

壁:はい・・・

楊端和、あいつの軍に我々の兵糧もけっこうな量預けてたはずだ。それがその半分を失ったとなると正直笑えぬぞ。

楊端和、遼陽の戦い方、根本から考えなおさねば間違いなく我らは大敗全滅するぞ。

楊端和:分かってる
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ナレーション:三日目、壁は未明の失態を挽回せんと先陣に立ち、大いに攻撃に出た。

壁:第一隊突撃だっ。第三隊は右から入れ。今日は我らの力で勝利に導くぞ。
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オオ

ナレーション:だが、この勇猛は大いに空回りし、壁軍は犬戎軍の受けの戦術にはまり、大打撃を喰らうことになる。

ブハハ。バカがガキのように突っ込んで来たぞ。

四方から切り刻むぞっ。

ナレーション:一方、兵糧を送ってもらうべく桓騎軍に向けて放たれた伝者達は
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遼陽・鄴間にはられた趙軍の網にかかり、全て絶命した。

秦三軍の通った道はすでに分断され、それぞれが点の存在になっていたのである。つまり壁からの伝者が桓騎の元に届くことはなかった。
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朱海平原
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松琢:どうしてずっとにらみ合いを?

宮康:昨日の勢いのままさっさと始めた方がいいのになー。

松琢:オイラもそう思うな。向こう三万こっち二万五千で始まった右の戦場も昨日ので戦力はひっくり返ってるはず。そして何より戦力の差以上に士気の差が広がっている。たたみかけるなら今なのに。

関常:夜明けと共に李牧が手を打ったんでうかつに動けんのさ。

宮康:李牧が・・・手を・・・

松琢:どんな手を?

関常:別に驚くような手ではない。物見の報告ではそろそろ着くはずだ。

宮康:ん?

松琢:あっ


関常:中央軍から新手の援軍 一万だ。
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松琢:たしかに下手に始めてなくてよかった・・・。

関常:しかし三日目で早くも一万も援軍を送るかよ・・・・・・。おかげでせっかく上がっていたこっちの士気が一気に下げられたぞ。またふり出しに戻しやがって。


王賁:いやこれでいいのだ関常。聞けィ玉鳳の兵達よ!!
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この戦いの勝者は相手の中央軍を叩きつぶした側だ。
今 大将 王翦と敵将 李牧は両翼の戦いを優勢にし相手が中央より援軍を送ることでその中央軍を瘦せ細らせる戦略をぶつけ合っている。
つまり、今 敵の中央から一万の援軍がこの地に届いたということは中央軍の一万を削ったということだ!!
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この形で削り続け、中央軍同士の戦力さが開いた時、王翦中央軍が出陣して勝負を決める。その時まで右翼は勝ち続ける。
何千何万と援軍が来ようが望むところだ。それが俺達の「役割」だ。
中央軍の・・・大将 王翦の最終決戦のためにひたすら血を流し、敵を屠り続けるぞ。よいな玉鳳ォ!!
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あんな大声で檄を飛ばすこともあるのですな若君は。


亜光:フン。全てつつ抜けで俺が言うことが無くなったわ・・・出るぞ亜光軍。今日も右翼を我々の狩り場と威す!!
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趙 中央軍 本陣

左が始まったのか。秦側か。すごい喚声だぞ。

李牧:すぐに静まり返りますよ。廉頗と双肩をなした偉大なる三大天 藺相如は「智」と「勇」を兼ね備えた大将軍・大戦略家でした。

そして持ち合わせなかった「武」を担っていたのが直下の優秀な将軍達。それを束ねていたのがあの尭雲です。かつての三大天 藺相如軍の「武」とはあの尭雲そのもです。
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