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    売店前で目が合った日向と星海「…」

    山口「…?」

    小声で聞く山口「え、何 日向の知り合い?」

    日向「いや…
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    (知らない 全然知らないけど 目をそらしたら…負ける…!!)」

    そこへ…
     
    売店にやってきた影山「あ、星海さんチワッス」

    星海「おう影山か、試合は?」

    影山「勝ちました」

    星海「おう、おめでとう」

    影山「あざっス」

    山口「影山の…知り合い…?」

    影山「ユース合宿で一緒だった星海さんだ」

    日向と山口「ユース!!」
    1 (2)

    鴎台高校2年の星海「お前のチームか」

    影山「うっス」
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    日向に近づく星海「お前ポジションは?」

    日向「ミドルブロッカー…っス」

    星海「! 身長は?」

    日向「16…5センチ」

    山口「(あ、サバ読んだ)」

    星海「最高到達点は?」

    日向「333センチ!」

    星海「(勝った!!)」
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    そこに鴎台の選手がやってくる「光来くん何してんだよ、もう前の試合終わるよ」

    星海「じゃあな影山」

    影山「ぅス」

    日向と目を合わせて去っていく星海

    鴎台の選手「1人で怒られてね」

    星海「 “根笑Tシャツ(根性を笑う者は根性の前に泣く)” 売り切れたら困ると思って」

    選手「大丈夫だよ、多分それそんな需要無いよ」

    星海「なんだと!」


    観客席に戻ってきた澤村

    菅原「烏養さんは?」

    澤村「まだ烏養監督の知り合いに掴まってるみたいだ」

    観客達「なんか凄え奴居るけど小さくねえか?」「あの5番?…あ、コレかな “星海光来・169センチ” 」

     

    鴎台の試合…

     
    1 (5)

    ドンッ…の高いジャンプからアタックを決める星海

    山口「うわ、今のブロックの上からだったよな!あの人、凄い人なんだろ?雑誌か何か載ってたっけ?」

    影山「いや、取材とかされんのが凄え嫌いらしい」

    山口「へーっ!?俺だったら “取材” なんて言われたら学校新聞でもソワソワするよ」

    立ち上がる日向

    影山「? どこ行く」

    日向「もっと近くで見たい」

     

    アタックだけではなくレシーブに、ブロックに活躍する星海

    相手のアタックをブロックして決める星海

    実況「止めたー!!ここでブロック出ました!星海ですかね」

    解説「星海君でしたね」

    コート横から見ている日向
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    その後も星海はストレートに抜いたり、フェイントで前に落としたり、ブロックの腕を弾いて決めたりの活躍を見せる

    ざわつく観客達「また!」「あの5番、何モン!?」

    更には…強烈なサービスエースも決める

    一瞬固まる観客達

    実況「サービスエーッッス!!また星海ーっ!!止まりませんっっ!!これぞ八面六臂の大活躍!!これぞ!!
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    小さな巨人!!」

    澤村「…スゲー…」

    菅原「…日向は “2m” 相手にもくじけず来たけど

    自分と同じ様な条件で、ずっと自分の上を行く奴が現れる事の方がショッキングだったりすんのかなって

    ちょっと思った」

    澤村と東峰「…」

    試合終了の笛が鳴る

    鴎台と筑井田の試合は、25ー20・25ー18のストレートで鴎台が勝利

     

    試合後の星海にインタビューに行く女性記者「星海選手!凄い活躍でしたね!おめでとうございます!」

    星海「…ありがとうございます」


    記者「相手は平均身長180センチ超えで、全員星海選手より大きい相手だったわけですがどうでしたか?」

    鴎台の選手「あっ、マズい予感」

    鴎台の控え?選手「え?」

    鴎台の選手「光来くんは “小柄ながら” とか “小さいのに” みたいに言われるのが嫌いなんだよ

    昔から他人より凄いプレーを見せると “小さいのに凄い” って言われ続けて

    〈俺は “ただ凄い” んだ!!〉ってずっと言ってた」

    星海「世界と比べれば180超えてたって小柄でしょう」

    記者「エッ?セカイ?」

    星海「俺が小さいから注目するんですか?」

    記者「えっ?えーっと…」

    鴎台の選手「(…でも光来くんが1番嫌なのは “小さいから負けた” って言われる事だよな)」

    星海「皆、小さい事は絶望すべき事と思いすぎている
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    小さい事はバレーボールに不利な要因であっても 不能の要因では無い!!」

    間に入っていく鴎台の選手「すみませんね、ちょっとね 拗らせてるもんでね」

    星海「なんだと!?」

    鴎台の選手「褒める人は素直に褒めてんだよ?実際不利って事は自覚してるんでしょ?それで活躍してるのは凄い事に違い無いじゃん 自意識過剰だってば〜」

    星海「っっ!!お前はもっと言葉をオブラートに包め…!!」

    鴎台の選手「ほら、お姉さんにちゃんと謝って」

    星海「ごめんなさい…!!」

    星海が視線を感じて振り向くと…日向と目が合う

    日向はペコっと頭を下げて走り去っていく

    何故か渋そうな顔の星海

     

    山口「あ、戻ってきた 日向、烏養さん来たから出発だって」

    日向「…おれ
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    ここ(春高)に来れてよかった」

    山口「?」

    鋭い目つきでニヤッ…とする影山

    菅原「完全に取り越し苦労だったんだぜ!」

     

    星海「…どいつもこいつも…」
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    さっきの日向の顔を思い返す星海「もっとビビった顔しろってんだ」

     

    春高1日目…40チームが姿を消す
     


    脅威のサーバー現るッ!!

    観客席のカップル。

    「天井サーブこわーっ」

    「トップレベルでは最近使われないってだけで やられたらフツーに嫌(ヤ)だわ」

    大佐渡
    (――去年活躍していても雑誌に名前が載っていても
    1回戦で消えるかもしれないのが全国大会
    誰が爪跡を残すかなんてわからない)

    小さくガッツポーズをする姫川。

    応援席
    「ナーイッサー姫川!!ナイッサー姫川もう一本ー!!」

    ピーーッ

    烏野高校1回目のTO(タイムアウト)

    実況
    『すかさず牽制のTOを取ります 烏野高校烏養コーチ』

    解説
    『烏野高校は武田一鉄監督がバレーボール未経験という事で
    実質の指導はこの烏養コーチが行っています』

    烏養
    「ドリブルはとられないんだからビビらず上げろー
    見上げると周りが見えなくなるから声な」

    解説
    『烏養コーチは以前烏野高校を率いていた名将
    烏養一繋監督のお孫さんでもあります』

    実況
    『顏がそっくりですねえ』

    実況
    『さあTO(タイムアウト)で物理的に流れが切られましたが
    集中力を維持できるか椿原学園1年生 姫川葵』

    越後&寺泊
    (今 一番この体育館を味方につけているのはお前だ
    行け 姫川!!)

    再び天井サーブを放つ姫川。

    ナレーション:
    天井サーブとは:
    かつて「世界一のセッター」と称された猫田勝敏が編み出したサーブで
    その名の通り天井高く打ち上げるサーブである

    レシーブする際に照明の影響を強く受けたり
    落下速度の大きさ故にボールの落下位置が予測し辛いサーブである

    澤村&東峰
    「「オーライッ」」

    ダンッ

    「「!」」

    1 (1)


    同時に声を上げ、互いに固まりボールを見送ってしまう格好に。

    実況
    『あーっと!見合ってしまった烏野高校ーッ」

    澤村
    「すまん俺だ!」

    東峰
    「邪魔した!」

    烏養
    「くらァッ 何のための声だッ」

    実況
    『姫川2連続サービスエ――ス!!』

    姫川
    「・・・!!」

    実況
    『椿原学園が逆転ー!!』

    応援席
    「ナーイッサー姫川!!
    ナイッサー姫川もう一本!!」

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    実況
    『あーっと大佐渡監督も思わずガッツポーズ(笑)
    烏野高校は大分天井サーブを嫌がってる様ですが
    やはり慣れていないというのが大きいでしょうか?』

    解説
    『そうですねー
    天井サーブは昔 サーブレシーブのルールが今より厳しく

    実質オーバーハンドが使えなかった時代には効果的だったサーブですが
    ルール緩和とともに見る事が少なくなっていったサーブです

    オーバーの方が安定しますからね
    モチロン アンダーの方が取りやすいって選手も居ると思いますが・・・

    とは言え オーバーなら容易くとれるというワケではないですし
    照明に邪魔されたり球(ボール)を見上げる事で視界が制限されたりするんですね

    まあ あと天井近くの高さからかなりの落下スピードを伴って落ちて来ますから
    結構怖いんですよ』

    実況
    『烏野高校この流れを断ち切れるか』

    烏野の試合の様子を心配そうに見ている音駒の研磨。

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    姫川サーブ(3回目)

    東峰
    「オーライ!」

    しっかりオーバーで取るが、低いトスになってしまう。

    影山
    「ーレフト!」

    最後は澤村。

    強打と見せかけ、ちょこんと落とす。

    当間
    「! 前だ!」

    姫川
    「ハイッ」

    しっかり飛び付いていた姫川。

    実況
    『穴を狙った攻撃 これを上げる!
    レシーブでも魅せます1年生姫川!」

    選手
    「ナイスレシーブ!」

    大佐渡監督(元々守備がウリで入ってきた選手だもの)にこにこ

    『そしてレフトから寺泊―――!!!』

    最後は寺泊が決める。

    観客
    「ナーイスキーモートーキー ナイスキーモトキ」
    「押せ押せモトキ もう一本!」

    烏野15-17椿原

    円陣を組む椿原の面々
    「オエ――イ!!」

    ピーーーッ

    実況
    『烏野高校たまらず2回目のTO(タイムアウト)です!
    完全に流れを持って行きつつあります椿原学園!』

    烏野高校2回目のTO

    椿原側の応援席は大盛り上がり。

    「行け行け椿高ー行け行け椿高ー!」
    「押せ押せ椿高ー押せ押せ椿高ー!」

    一方、烏野の方は・・・

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    必死に声をかける嶋田
    「も 持り下がんないでー! 声! 声出してくべ!!」

    そして選手たち。

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    こわい顔の影山
    「一本目 もっと高く下さい
    短くても良いんで
    高く」

    澤村&東峰
    「「サーセンッ」」

    椿原

    丸山
    「流れ完全にコッチだ!
    烏野 (むこう)も焦り出してる!押し切るぞ!」

    姫川にタオルを差し出す月岡

    「・・・も一本」

    姫川
    「・・・!」「・・・!!」

    「はいっ!」

    無言で立ち去る月岡の背中に、嬉しそうに答える姫川。

    ピーーーーッ

    丸山
    「シャアッ」

    姫川
    (“流れ”ってものの根拠は知らない
    でもそれが椿原(コッチ)にあるんだろうって事はわかる)

    『ヒーローになれる1点だ』の言葉を思い出す。

    がしかし、烏野高校の圧力を感じる姫川。

    1 (4)


    思わずびくっと身震いしてしまう。

    姫川
    (ああ これが)

    ピーーッ

    とりあえず打ち上げる姫川。

    西谷
    「!!」

    「キタ キタァ――ッッ」

    澤村
    (こっちに来いよっ)

    東峰
    (来なくてヨカッタ・・・)

    ボールは西谷の目の前。

    トンッッ



    お手本のようなレシーブで完全にボールの勢いを殺す。

    焦る姫川。
    してやったり表情の澤村・西谷と、完全に見とれている日向。

    影山がトスを上げる前に、烏野の選手たちが一斉に動き出す。

    迷う姫川
    (もう10番が でも両サイドも来てるし いや バックレフトも)

    最後は東峰のバックアタック。

    真横にボールが落ちるも、全くできない姫川。

    完全に烏野高校の雰囲気に圧倒されている。

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    (これが全国)

    【椿原学園メンバーチェンジ】
    IN 8番 岩室
    OUT 14番 姫川

    越後「姫川」

    「3セット目の準備しとけよ」

    気を取り直す姫川。

    姫川
    「はい」

    このままでは終わらせない! ぶつかり合う互いの意地ッ!!

    →→続く
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    3枚ブロックに対し、ストレートを抜くアタックを打った寺泊

    しかしそこには…日向!!

    胸でボールを上げる日向「(前出すぎたァァ…!!)」

    すぐさまフォローに入って繋ぐ田中「サイッ」

    澤村「田中ナイスフォローッ!!」

    田中「旭さん!」

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    当間が手を伸ばすも、東峰がうまく押し込む

    解説者「3番・東峰、上手く押し込みました!」

    菅原と西谷「おおっし!!」

    烏野がブレイクし、18 vs 18の同点に追いつく

    カップルの女「はぁーやっと決まったあ〜」

    男「長いラリー疲れる…」

    胸をさする木下と山口

    木下「ウギャー」

    山口「日向ってホント、運が良いのか悪いのか…」

    西谷「いや、翔陽は今 “わかって” あそこに居たぞ」

     

    日向のサーブ(2回目)

    レシーブする貝掛「オーライ!」

    速攻に跳ぶ当間

    しかしよく見ている月島は釣られない

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    月島「(バック・アタック)」

    バックアタックに跳んでいる丸山「!」

    月島と東峰のブロックを前に思い切り振りかぶった丸山だったが…

    思い切り打たずにプッシュしてくる

    月島「(プッシュ!)」

    そこに…

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    よく見ていた日向が逸早く反応して前へ行く

    月島と西谷「!」

    しかしまたも前に出過ぎたようで、肩の辺りで上げる日向「オブ!!」

    山口「!?」

    観客達もざわっ…とする「!?」

    日向「(また出過ぎたァァッ…!)」

    澤村が飛び込んで繋ぐ「クッ」

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    田中は冷静に相手コートを見て、選手達の間へ返す

    丸山と貝掛「(クッソ、ムカつくとこにっ)」

    片手で拾う貝掛

    それを見た黒川は昔の事を思い出す…


    中3で体験入部中の田中

    乱れた時、ラストを思い切り打ってアウトになる田中

    先輩「気合いで打ちゃあ良いってモンじゃねえぞー!」

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    田中「ハァイ!!」

    菅原「完全に口だけ返事」

    澤村「センスは良さげだ」

    東峰「あれ後輩かあ〜…」

    黒川「…」

     

    話は現在へ

    田代「ハァ〜!良いトコ返しよる!よく見てんなぁ…!」

    頷く黒川

    丸山が繋ぐ「越後ラスト!」

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    越後も相手コートを見て…影山へと返す

    舌打ちする影山

    解説者「セッター影山がファーストタッチ!」「セッターに取らせて多彩な攻撃を封じましたね」

    澤村「月島」

    ボール下に入る月島「ハイ」

    東峰「レフト!!」

    月島「東峰さん」

    影山「!」

    田中「!」

    菅原「(月島は得意な事でなくてもそれなりに “こなす” でもこれは少しのぎこちなさと

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    最大限の “丁寧” )」

    合宿の時の五色の言葉 “トス低い!雑!!” がよぎって嫌な表情をする月島

    月島を見て嬉しそうな、わくわくしたような顔の日向

    東峰「(うお、なんか感動)」

     
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    前にはブロック3枚だが、東峰の強烈なアタックが弾き飛ばす

    解説者「3番・東峰、ブロックを弾き飛ばしたーっ!!烏野高校が連続得点をもぎ取るー!!」

    カップルの男「 “サムライ(東峰の事)” つえーっ」


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