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刃牙道 175話 『ビッグマッチ』
武蔵をとことんまで追い詰めた花山薫という強者・・・・
その花山薫ですら刃牙には歯が立たない・・・そう語るジッチャン。
「動かせん事実じゃ」
花山薫は鍛えない。
範馬刃牙は、最近こそ鍛えてないようだが、それまでは鍛錬の日々・・・
この両者だが、不思議と差が広がってるとは思えないんだよなぁ。
むしろ刃牙の実戦描画が、あまりに少ないせいで、読者は刃牙の強さを忘れ、見失いがちになるw
あれ?範馬刃牙って強かったんだっけ?
ってなる。
まぁ事実強いんだけどさ・・・思い返せばね。
武蔵は茶をすすり、ひと息つく。
「少年(ぼん)が花山より強い・・・知っている」
武蔵のこの発言に驚く徳川。
「知っていたと・・・?そらまた珍妙な」
かつて徳川邸の庭にて、刃牙と武蔵はやりあい・・・そして完膚なきまでに打ち倒されたのが刃牙だった。
自分を追い詰めた花山薫、対して、楽勝の刃牙。
それでもなお花山薫より刃牙の方が強いという武蔵。
じっちゃんが不思議に思うのも無理は無いのだ。
「勝負ではない」
「!」
「少年(ぼん)の未熟に乗じ、操作したにすぎん」
「操作・・・?」
武蔵いわく、実力は見れば解るという。
なるほど、武蔵ほどの域になれば、一目である程度の戦力は測れるってことか。
身のこなし、たたずまい・・・筋肉・・・そういったものから感じ取れるものなのか。
「『気』が整うその前に、脅し、すかし、からかい・・・
実力(ちから)を発揮できぬよう、操作しただけのこと。
『立ち合い』とは別物だ」
じっちゃんは、それを刃牙に聞かせたところで救われないだろうという。
誰が何を言おうと刃牙は自らの敗北を譲らない。
不意打ちだろうが
だまし打ちだろうが
武器使用だろうが
多人数だろうが
果ては異種生物戦に至るまで・・・
そのどれもを範馬刃牙は嫌わない。
そう語る徳川。
「倒しゃ勝ち、倒されりゃ敗け。
そこは単純(しんぷる)なものじゃ。
喧嘩ではアンタの勝ち、いいんじゃないかね、それで」
「ふふ・・・『試合なら負けん』とも聞こえるぞ」
「ひとつ・・・・・伝言(つた)えておく」
!!!
じっちゃんからの告白に驚愕する武蔵。
「まことかそれは・・・」
一体何を話したのか?
「『強き人』・・・範馬勇次郎に勝った・・・
地上唯一の『生物』・・・それがあの少年(ぼん)、範馬刃牙じゃよ」
彼が勇次郎に見たものは・・・どこまでも果てなく続く懐石料理の平原だった。
武蔵の表情がぱぁぁっと明るくなる!!
なんと目出度い!!!
「なんと美味しい!なんと目出度い試合か!
徳川!
すぐに準備せい!!!」
俄然ヤル気になった武蔵。
いよいよか・・・
いよいよ刃牙と武蔵がやりあう・・・
すでに目に写らぬ速さを体得してる刃牙ならあるいは・・・
・・・・・
・・・
その頃、刃牙は・・・
まだ鎬昂昇の道場にいた。
サンドバッグを打つ刃牙・・・もはや拳打が見えることはない。
最速のジャブ・・・
一見すれば、花山薫ほどの剛力では無いように思われるが、刃牙の放ったジャブで、サンドバッグは大きく揺れている。
しかもそれだけではない・・・
「・・・ッッ!!」
「・・・ッッ!」
「す・・・凄いな・・・マジ・・・」
サンドバッグに貼られていたガムテープが剥がれるほどの威力・・・
しかも、それが打った箇所ではなく、打った箇所の裏側・・・
つまり、拳打の衝撃がサンドバッグを突き抜けたのだ。
達人クラス、果てはどんな腕力自慢でさえ、こうはならないだろう・・・
「無造作なジャブで、このレベルだ。
宮本武蔵の強さ・・・それなりに学んだつもりではあるけど、
このレベルで打たれたら、かの剣豪と云えど・・・
”立って”いられるハズがない」
「いや・・・実は、倒す気なんかないんだ」
「・・・・・え?」
「殺しちゃおうと思ってて・・・」
→→続く