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キングダム 第541話 『予言の地』
新たに加勢した趙軍一万の大軍勢。かつての三大天・藺相如を支えた最強の刺客達!!
中央からの援軍だ。一万もだぞ。オオ。よォし今日で秦右翼を叩き潰すぞォ。
塩殿、あの援軍は。
ああ。
三日目にして李牧様は早くも尭雲様を送られたのか・・・。
よく見ておけ若造共。尭雲様の周りを囲う騎兵の姿を。
他とまとう空気が違おうが。あれが正真正銘の尭雲様の直下兵団「雷雲」。数は二千程に減れど、噂では領地内の練兵で当時の精強さは保たれていると。つまり、あれこそ現存するあの廉頗と肩を並べた「幻」の三大天藺相如の「軍勢」だ。
幻!?
ああ「幻」だ。
三大天 藺相如は実力絶頂の時、突然 病に伏し、そのまま絶命した。
秦の六将、魏の火龍、そして趙三大天。天地を震わせた英傑達の乱舞の主役のお一人が何と病であっけなく姿を消した。その儚さ切なさに藺相如様はまるで「幻」のようなお方であったと・・・。
そしてその時、誰より深く悲しみにくれたのが・・・尭雲様だ。その慟哭は邯鄲中の人間が聞いたという。
そしてその時、誰より深く悲しみにくれたのが・・・尭雲様だ。その慟哭は邯鄲中の人間が聞いたという。
塩様、しかしたしか藺相如様の将は十人いたと・・・。
ああ。いわゆる「藺家十傑」だ。
藺相如様が病死した後、八将は殉死するが如く無理な戦場に身を投じ、壮絶に戦死した。
相如様の死後、矛を置き、戦場から離れ生き残ったのが尭雲様と趙峩龍様・・・・・・。
相如様が息を引き取る時、戦場から駆け戻られ左右の手を握っていたお二人だ。
えっ!?
そのお二人だけが戦場から去り生き残ったと・・・・・・。
それは何か相如様から伝えられたからでは?
そう考えられておる。だがそれが何だったのかは当のご本人達にしか分からぬままだ。
とにかくその尭雲様と趙峩龍様がこの大戦に参戦して下さったのは何より心強いことであるし、今 同じ戦場にお二人が並び立たれるとなると正にかつての・・・
あっ
尭雲:こうも早く呼ばれるとは予想外だ。
趙峩龍:俺も予想外だった。
尭雲:お前に予想外があるのか峩龍。
趙峩龍:王賁という若き将が。それだ。
尭雲:敵は亜光と思って来たが、それだけではないと・・・。
趙峩龍:「格」はまだはるかに亜光は上だ。だが、間違いなくいずれ王賁が追い越す。それが三年後か明日・今日の話かもしれぬ。王賁は・・・
尭雲:まァいい。相手のことよりまずは己だ。見えざる敵を相手に練兵はしてきたが実戦は久しぶりだ。それこそ本気の戦いとなると十数年ぶり。
趙峩龍:まずは汗を流すと。
尭雲:そういうことだ。
趙峩龍:フッお前らしいわ。了承した。
尭雲:気付いておるか峩龍。この地こそ偉大なる主が最後に我らに預言された朱海平原だ。
趙峩龍:そうかあれは本当に・・・そういうことだったのか・・・
どうなされました趙峩龍様
なっ何だあの軍はっ
中央から来た新手のっ・・・
バカな前列が粉々にっ・・・
す・・・凄まじいな
フッどこが汗を流すだ。
「雷雲」・・・め。全く衰えておらぬぞ。
趙峩龍:あれは我々の殉死を止める・・・死の際の虚言とばかり・・・
藺相如:二人共、俺を追って死ぬことは・・・許さぬぞ。
殿・・・意識が・・・
藺相如:夢を・・・見た・・・お前達二人が・・・朱き地に勇ましく立ち、大いに敵を屠っておったわ。二人にはまだ・・・役割が残っている。故に絶対に俺を追ってはならんよいな。
尭雲・趙峩龍:ハ!!
藺相如:フッ尭雲。その時は・・・朱き平原を・・・・・・敵の地でさらに深き朱に染めてやれ・・・・・・