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キングダム 第535話 『格不足』
遼陽の戦い。激しく刃をぶつけ合うバジオウと犬戎の間にも、静かに夕闇が訪れ・・・!?
犬戎:日没だ。帰るぞ兄者。
犬戎:腹へった。
犬戎:その面・・・覚えておくぞ。
壁:やっと退がったか・・・。
大丈夫ですか壁様
壁:ああ。急いで死傷者の数を調べろ。
フィゴ王:初日から派手に死んだのー死王。血の原にたたずむ貴様の姿はいつ見ても・・・
楊端和:フィゴ王よ。私に話しかけるな。今は機嫌が悪い。
鄴
夜は静かなんだな。戦争って・・・
お父ーお腹すいたー
ボクもー
明日また配給がある。我慢して寝なさい。
はーい。
おなかへったー。
摩論:お待たせしましたお頭。雌馬のホホ肉 摩論風香辛焼きです。戦では好きなだけ馬肉にありつけるのがいいですね。趙王都圏の馬の味はいかがなものか。
オギコ:いただきまーす。
摩論:お頭が先ですオギコ
オギコ:あいた。
雷土:俺らにもあやからせろ摩論。
摩論:おや雷土さん黒桜さん。
摩論:わざわざ反対側にそちらにも軍馬は転がっているでしょーに。
雷土:肉はあっても料理する奴がいねー。
摩論:一応黒桜さんが。
雷土:こいつの料理食うくらいなら生肉食った方がマシだ。
黒桜:お前マジでいつか殺すからな雷土。
桓騎:雷土、お前側の方は日暮れまで大変そうだったなー。
雷土:大変なんてもんじゃねーよ。次っから次にひっきりなしに奴ら出てきやがって。く、うめーな。やっぱ摩論、お前の味つけは。
摩論:ありがとうございます。
黒桜:リン玉は何でこんなにバカ寝してんだ。
摩論:こちら側で大車輪のご活躍でしたので・・・。酷使ともいいますが。
桓騎:で初日やった感じどうだった。
雷土:正直やれなくはねェ。向こうはワラワラとわいて出てくるが、横の連携・・・的なもんがねェから個別に討ててやりやすい。
黒桜:連携してくると多少厄介だけど、こっちにはまだゼノウ一家ら隠し玉が残ってる。
雷土:ただし、これにもし李牧やら何やらのでけェ軍が来ちまったらマジで一たまりもねェ。
摩論:そこは間違いないかと。オギコさん食べすぎです。
雷土:王翦の戦場がどうなってんのか報告は?
桓騎:フッ。イチイチ入ってくるわけねェだろ。気にしィだなお前雷土。
摩論:たしかに・・・時々雷土さんは気が大きいのか小さいのか分からない時があります。
雷土:何だとコラァ。
朱海平原 秦軍右翼 玉鳳隊 本陣
まっ麻鉱将軍が討たれただとォ!?
しっしかもりっ・・・李牧本人に討ち取られたなどと左翼で一体何が起こったのだ!?
関常:し信じられぬ。あの麻鉱様が討たれるなどと・・・李牧とは一体どれ程の・・・
それでは将 麻鉱が討たれ、左翼はそのまま敗退したということか?
い・・・いえそれが報告では左翼は敗退せず、何とか初日を耐えしのんだと。
なっ何っ!?
何でも・・・楽華隊の蒙恬が麻鉱軍を率いてもちこたえさせたと・・・。
なっ
もっ蒙恬が・・・
と言っても左翼が虫の息なのは変わりない。王翦様は早くも窮地に立たされましたね隊長。
関常:ああ。初日は明らかに左に策を設けて仕掛けたが、逆にそこで李牧にしてやられた。
おまけに失ったのは左腕とまで言われた第二将 麻鉱。
王翦様が精神的にくらった傷は大変なものだ。
王翦様が精神的にくらった傷は大変なものだ。
王賁:お前に王翦の何が分かる関常。
誰が死のうがあの人にとっては駒の一つを失ったにすぎぬ。
左翼の将という駒を失ったなら補完するだけだ。
そのために中央軍にはまだ多くの将校をとどめている。下手な感情を一切持たぬという強み。
何が起ころうとその中で冷静に策を組み重ねて勝つために戦略を練り上げていく。
それが王翦だ。そう簡単に崩れはせぬ!
左翼の将という駒を失ったなら補完するだけだ。
そのために中央軍にはまだ多くの将校をとどめている。下手な感情を一切持たぬという強み。
何が起ころうとその中で冷静に策を組み重ねて勝つために戦略を練り上げていく。
それが王翦だ。そう簡単に崩れはせぬ!
関常:そんなことは分かってますよ。俺が言いたいのは・・・左翼の立て直しはとてつもなく難しいってことだ。相手はあの紀彗とかいう
関常。賁様は王翦様に任せておけば大丈夫だとおっしゃっているのだ。
関常:だといいですけどね。
秦軍 左翼 楽華隊 本陣
信:落馬して頭打って気絶してたってダッサー。
コラ貴様 蒙恬様に向かって
蒙恬:ハハいいよじィ。本当に間抜けだった。
たまに抜けてるんだよなー蒙恬様。
蒙恬:うるさいよ陸仙。
信:あ。
麻鉱軍の将校:今日の我らへの指揮 真に見事であった。我々は間違いなくお前に救われた蒙恬。心から感謝する。
信・河了貂:麻鉱軍の将校達・・・
蒙恬:でも麻鉱将軍が「生きてる」ってだまして戦わせちゃって兵達怒ってないの?
麻鉱軍の将校:大丈夫だ。うちは上下関係が強烈だ。
文句を言った奴は鉄拳制裁でしずめた。冗談だ。
あの状況で軍の息を継ぎ止めた指揮官に誰が文句を言うものか。
文句を言った奴は鉄拳制裁でしずめた。冗談だ。
あの状況で軍の息を継ぎ止めた指揮官に誰が文句を言うものか。
明日以降で麻鉱様の仇を必ず討つと皆が等しく士気を高めているところだ。
信:でも明日からどうやって戦うんだ?あんたらの軍には大将もいなけりゃ参謀もいねーんだろ。
麻鉱軍の将校:王翦様がここに何らかの手を加えられることは間違いない。
今日は何とかもったがこのままでは明日は戦えぬ。今晩中に軍編制をやり戦略を組み立てねば。
中央軍にはまだ田里弥様・倉央様という将軍がおられる。
そのどちらかが間もなく到着され準備にとりかかるはずだ。
そのどちらかが間もなく到着され準備にとりかかるはずだ。
信:へー。俺はいっそ蒙恬がそのまま指揮をとってもいーと思うけどなー。
蒙恬:それは無理だ。
今日はたまたまうまくいったが、この大軍を実戦で率いるにはあまりに俺は経験不足だ。
しかも勝手を知らない麻鉱軍だ。そんな危うい軍で叩ける程、相対す紀彗軍は易くない!
今日はたまたまうまくいったが、この大軍を実戦で率いるにはあまりに俺は経験不足だ。
しかも勝手を知らない麻鉱軍だ。そんな危うい軍で叩ける程、相対す紀彗軍は易くない!
本陣はここかー。中央本営王翦様より伝令であァる。
信:さっそく来たな。
伝令:王翦様の言葉をそのまま伝える。
麻鉱将軍を失った中で総崩れとならず、踏みとどまった左翼の奮闘を心から称える。
特に途中から指揮をとり導いた蒙恬に心から感謝する。
だが、五千将の身でこれ以上この大戦の指揮を取るには「格」不足である。
この左翼の戦いは右翼と共にこの朱海平原の勝敗そのものに直結する程重要だ。
よってこの左の異常事態に対し、総大将の特別権利を発動し、
この戦の期間中に限り蒙恬を「将軍」の位へ格上げし、左翼の全権限を与えることとする!!
特に途中から指揮をとり導いた蒙恬に心から感謝する。
だが、五千将の身でこれ以上この大戦の指揮を取るには「格」不足である。
この左翼の戦いは右翼と共にこの朱海平原の勝敗そのものに直結する程重要だ。
よってこの左の異常事態に対し、総大将の特別権利を発動し、
この戦の期間中に限り蒙恬を「将軍」の位へ格上げし、左翼の全権限を与えることとする!!
信:なっなァっ・・・将軍にィィ 何ィィィ
秦軍 中央軍 本陣
宜しいのですが左翼。
王翦:ああ。若いが蒙恬は私と李牧の間に割って入る程、戦が見えておる。
何と・・・
王翦:それに左ではない。明日以降火がつくのは右翼だ!