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キングダム 第533話 『失われた士気』
李牧の刃により麻鉱を討たれた将亡き本陣。残された指揮官達に、もはや戦意はなく・・・!?
<麻鉱軍本陣>
もはや敵の勢いを止められませぬ。
優隊が本陣の指示をあおいでいます。丙丸隊もです。
もっもう少し早くお退がりを。
敵が近づいて来ています。
馬春殿、虎左殿討ち死にです。
丁陽殿っ高順殿でもいい。早く全軍に指示を・・・!
麻鉱様・・・
丁陽殿、しっかりしてくれ今は・・・
あれが本陣だぞ。つぶせェ。
まっまずい丁陽様を後ろへ。
あっ
楽華隊蒙恬、なぜここに・・・それに後ろのお前は・・・
我呂:マジでここが本陣かよ。あっちよりやられちまうとこだったぞ。
信:ムダ口叩くな我呂。しっかり守れ。
蒙恬:今の軍の指揮官は!?
丁陽殿と高順殿だ。
蒙恬:丁陽殿、今の戦況は!?
丁陽:麻鉱様が・・・李牧に討たれた。我々は・・・将を失った・・・
蒙恬:そんなことを聞いているんじゃない。どう対処してるかって聞いてるんだ。何もしていないのか・・・本陣は・・・・・・分かってるのか。お前達が兵を動かさないから精強な麻鉱兵が刻々と無残に殺られているんだぞ。
しっ仕方がないのだ。麻鉱様と共に作戦参謀達も全員殺られてしまった。
蒙恬:参謀達も・・・やはりそうだったか・・・・・・
それに何もしなかったわけではない。
手は打とうとしたが・・・どれもこれも敵の流れに抗えなかったのだ。
もう・・・何もかも手遅れだ・・・軍の崩壊点はとっくに過ぎてしまった・・・・・・
河了貂:その通り・・・
蒙恬:いや、俺はまだ過ぎていないと思う。
河了貂:えっ。な・・・何言ってるの蒙恬。ざっ残念だけど手遅れだよもう麻鉱軍には立て直せるだけの兵が単純に残っていない・・・!
蒙恬:ふつうの軍で考えるならな。
河了貂:えっ?
蒙恬:遊軍としてこの軍の戦いぶりを外から見てすぐに分かった。麻鉱軍は練兵に練兵を重ね、個の力を鍛えに鍛えあげた兵団だとな。麻鉱兵は強い。
当然だ。我らは王翦軍内最強の自負がある。
蒙恬:ならば今すぐその個の力が復活すればまだ首の皮一枚の望みはあると思う。
信:個の力を復活!?
ど、どうやって・・・一体
蒙恬:失われた士気の回復。
河了貂:あっ
蒙恬:全てはそこにかかっている
本陣は本当はこれを最初にしなくちゃいけなかったんだ
全麻鉱兵聞けェイ
麻鉱様は存命である!繰り返す麻鉱様は存命である!!
えっ!?
麻鉱様が・・・生きてる!?
それこそ虚報だ。麻鉱は間違いなく李牧様に討ち取られた。
虚報ではない。たしかに本陣は李牧に急襲され、麻鉱様は深手を負った。
だが先程息を吹き返されたぞ。
嘘だ。麻鉱の首が飛ぶのを俺は見たぞ。
麻鉱様は存命である。繰り返す。麻鉱様は存命であるぞォ。
だまれホラ吹きがっ
え・・・ど・・・どっちが本当だ・・・!?
信:味方に嘘を流すのか・・・・・・
蒙恬:今は必要なことだ。
信:あ あれだけで士気が戻るのか!?
右だと珉隊。左では黒里隊だ。二隊ともこの逆流の中で武勇を見せている!
蒙恬:かも知れぬが、今はそこの敵が最も弱いと考える。その両点が狙い目だ。
信、陸仙 ここから二隊の武の力に頼らざるをえない。
ぐっ・・・蒙恬 簡単に言いやがって。とんでもねェぞこの流れに逆らって戦うのは。
くそ。んなことなら竜川の馬鹿力達を連れてくりゃよかった。
全くだ。
オラァ死ねェ。
信:ドるア
河了貂:信・・・・・・
蒙恬:今は拠り所が必要だ。何としてもその激流の中に、楽華のでもなく「麻鉱の旗」をかかげてくれ。
さっ左右の旗の周りが・・・敵の勢いが弱くなってないか!?こちらが繰り返してるのか!?
蒙恬:まだだ!まだ半信半疑だ!!最後の言葉で皆に火をつける。
えっ!?
蒙恬:次の言葉で麻鉱兵を復活させるんだ。
馬呈様、左右に旗をかかげた敵の拠点が!
バカが。とっとと叩き潰せ。
うがあァ。メチャクチャ寄って来てんぞ。あたり前だ。こんなに分かりやすい「的」が他にあるかよ。
河了貂:ああっみんながっ。伝令まだなの。拠点がつぶされるよ。
陸仙達もやばいぞ。
いっ今全力で戦ってる。
麻鉱兵聞けッ。聞けッ。
そ・・・それで何を皆に伝えるのだ蒙恬・・・・・・
蒙恬:あんたら麻鉱兵にしか分からない言葉だ。
河了貂:え!?麻鉱兵にしか分からない言葉!?
蒙恬:麻鉱と共に練兵に明け暮れた日々の中で麻鉱があんたらに一番多くかけた言葉だ。それを皆に伝えてもらいたい。思い出せるか?
お、思い出せるかだと・・・・・・と・・・当然だ。げ・・・限界にきた時、麻鉱様が我々に必ずかけていた言葉は・・・簡単な・・・この二言だ・・・立って戦え
繰り返す。麻鉱様より全兵士への言葉だ。立って戦え!!
麻鉱様生きてらっしゃる。麻鉱様。
ウオオオオオオオ
紀彗:何っ!?