#銀魂

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    銀魂 六百六十訓 「たまには親父を褒めてやれ」

    虚「私はこの地球(ほし)からうまれた怪物…
    この地球には私のエネルギー
    とするアルタナが無尽蔵に溢れている…
    いわばこの地球そのものが私の巨大なエネルギータンクのようなものだ…
    異星のアルタナを受け その体内を毒されようと私の身体が彼等(奈落達)のように朽ちる事はない
    いくらでも地球のアルタナを吸収しいくらでも肉体を再構成できる…
    解りますか…この地球にある以上私が倒される事はない…」
    1

    片目に突き刺さる結晶刀を抜き、粉々に砕く虚

    虚「この地球ごと滅ぼさない限り…」

    新八・神楽「!!」

    「そっ・・・そんな 結晶刀が!!不死者を倒せる唯一の切り札が・・・」
    2

    虚「皮肉なものですね…
    あなた達が必死に護ってきたものは私の命に他ならない…」

    銀さんの額に刀を突きつける虚…

    虚「あなた達がこの地球(ほし)を護ろうとすればするほど私はより
    大きな壁としてあなた達の前に立ちはだかる…」

    虚「でも・・・
    これ以上化物扱いされるのはそろそろ遠慮したいですね…」

    額から流れる血を見て叫ぶ新八…

    新八「銀さんんんん」
    3


    突如、虚の背後で爆発が起きたと同時に、銀さんは、傍に落ちていた結晶刀を虚の左眼に投げつけ視界を奪う。
    4

    虚の前に現れる星海坊主…

    星海坊主「やれやれ…人からもらったプレゼントはもう少し
    大事にしてもらいたいもんだ…まぁ切札はそいつだけじゃねェがな…

    たとえばその爆玉…結晶石のカケラを周囲に撒き散らし
    その爆煙にまかれれば不死者は再生能力が低下する そして・・・」

    続けて現れたのは第七師団・真選組…

    神威「あ~~~ハイハイ

    もう解ったよ…敵を一掃できたのはアンタのその切札のおかげでごぜーます
    何回得意気に説明すんだあのハゲ…」

    阿伏兎「まぁまぁ息子はグレ娘は家出して誰も話きいてくんねェんだ…
    たまには褒めてやれよ…」

    星海坊主「何だって構わねェさだが虚よ…
    てめェが何度蘇ろうがここに集まったたくさんの命…
    俺達の切札を合わせりゃてめェを殺し尽くせる…
    喜べ…化物は今日死ぬぞ」
    5

    新八・神楽「み みんな・・・!!」

    近藤「ゆくぞォォォてめーら!!
    コイツが最後の戦いだ!!
    狙うはただ一つ…」
    6

    「虚の首をとれェェェェェ」
    7

    一斉に駆け出し、戦闘を開始する第七師団・真選組…

    虚「総力戦…
    目を潰し…毒煙をまき…その上
    私一人に全兵力をぶつけると…」

    隊士「目だァ!!
    目が回復する前にしとめろォォ!!」

    虚へ駆け出す真選組隊士達…

    虚「・・・そんなに」

    「怖いですか…私が」
    8

    \ドパァ/

    虚の一刀に一瞬で倒される隊士達を見ている山崎…

    《バカな・・・!!見えている!?そんな事が・・・!?》

    《いや これは・・・自分以外の動く気配を全て・・・!!》

    虚「視力を失うのは慣れていましてね…

    何せ長生きしているもので色んな経験がありましてね…

    何十年何も見えない暗い牢獄に閉じ込められた事もあった…

    何十年毎日目玉をくりぬかれた事もあった…

    そんな闇の中に気も遠くなるほどいると見えずとも感じられるようになる…

    だが結局目で見ようと何で感じようと私の周りには一つのものしかありませんでしたがね…」

    震える山崎を通り過ぎる虚…

    \ジャキ/

    虚「見飽きましたよ怯え(それ)は…」

    山崎「うっ うわぁ」
    9

    爆煙があがる中、虚の背後と正面から迫ろうとする沖田・土方─────────


    その姿に山崎が目を向けたその時…

    ブッ───────────

    10
    山崎の首を斬ったと同時に、
    虚は、土方へ自身の剣を投げて宙に弾かせ、沖田の剣を掴み、沖田を土方へと叩きつけ、弾かせた自身の剣を掴んで沖田を狙いますが、銀さんがこれを阻止します。

    虚「私が何度蘇ろうと殺し尽くす…
    それまでに一体何人の仲間(もの)が殺されるのでしょうね…

    11
    ちなみに私はまだ一度も死んでませんが 随分と差がついてしまったものですね…切札とやらはまだでか…」
    12

    \ドン/

    虚「・・・・・・・・・」

    (ポタ…)

    「ほう・・・」

    背後から虚を突き刺す近藤…

    虚「ここまで気づかなかったのは私を前に微塵も怯えを感じていないからでしょうか…」
    13

    近藤「違え…」

    「悪党ぶった斬んのが真選組だからだ」

    江戸の警察(きりふだ)がここに・・・!!



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    銀魂 六百五十九訓 「切り札はとっておけ

    地球を見ているハタ皇子達…

    「こっ・・・これは!!」
    「地球を覆っていたアルタナが・・・!!」
    「引き始めている!!」

    「まさか・・・これはっ・・・」
    1

    場面変わり──────────

    噴出するエネルギーが鎮まってゆく描写…

    新八「生きて・・・いる」

    「あの猛り狂うアルタナの下…
    龍脈の激流の中で…定春がまだ
    戦っている…」
    2

    ─────────────

    虚「少々侮りすぎたのかもしれませんね…よもやあの
    獣風情がそれ程の覚悟をもって戦いに臨んでいたとは…

    確かに地中にある龍脈の源流に身をおけば..地上に起こる
    全てのアルタナの暴走に干渉できる…
    3

    だがそれは燃え盛る炎
    の中で火を消そうとする事と同じ…

    まして彼が消そうとしているのは
    地球そのものともいえる巨大な炎…

    彼が焼き消えるのが先か…それとも私が彼を龍脈から引きずり
    出し引導を渡すが先か…

    いずれにせよ世界が終わる事に
    変わりはない…
    如何なる小さな希望の芽も全てここで摘みとる…」

    「奇蹟はもう二度と起こりませんよ…
    4
    ならば彼を苦しみから解放し..
    その隣
    で共に終わる事があなた達の…家族の
    できる事ではありませんか」

    銀さん『・・・・・・・・・・・』

    『お前が家族を語ってんじゃねェ…』

    虚「ならば見せてもらおうじゃ
    ありませんか…家族(あなた達)の
    選択を…」

    一斉に駆け出す奈落の描写…

    銀さん『俺達ゃ家族なんかじゃねェよ…
    血もつながってねェし...生まれた場所もバラバラだ…何もつながっちゃいねェ…』

    『だからこそ…この手だけは離さねェ』
    5

    迫る奈落を倒す万事屋…
    6

    新八・神楽
    「ここから先は一人たりとも通さない…
    定春の元へはいかせない…」

    神楽「定春が諦めないなら
    私達も諦めない…
    お前達が全ての希望を摘みとるというのなら私達は全ての絶望をここで踏み潰す…」
    7

    銀さん『最後の希望なんて必要ない…
    定春(アイツ)がただの万事屋の犬として生きられる世界を
    俺達がただの万事屋として生きられる世界をとり戻す!!』
    8

    虚「愚かな…やはり人間は度し難い
    我々を止めても定春(かれ)は死ぬ…最早彼も世界も救う手立てはない…

    なのに万に一つの可能性にすがり君は最後まで彼を苦しめるのか…
    最後まで自分を苦しめる道を選ぶのか…」


    「君を見る度思うよ…」
    9

    銀さんの洞爺湖を奈落に投げ刺し、刀を振り上げ銀さんへ跳躍する虚
    10

    剣を振り下ろし、奈落を真っ二つにする虚…


    虚「人間は..やはり終わるべきだと」
    11

    新八・神楽へ柩が迫る

    武器を構える柩…

    銀さん『安心しろよ…そんなに終わりたきゃ終わらせてやるぜ…
    不死者(てめーら)も…もう俺達と同じただの人間だ…』
    12

    身体中から出血し、地面へと倒れる奈落達…

    吐血する柩…

    虚「・・・・・・これは
    不死(わたし)の血を受けた者達が・・・」

    銀さんに片腕を斬られた事を思い返す柩…

    柩「まさか・・・虚様ァァ!!!」
    虚へと駆け出す銀さん…
    13

    虚「その剣は・・・・・・」

    \ドン/

    虚の右目を結晶石の剣で突き刺す銀さん…
    14

    虚「なるほど…あなたのキリフダ
    よォく拝見させていただきました…」
    15

    そう口にして、銀さんの腕を掴み、地面へと叩きつける虚…

    虚「穴があくほど…」
    16

    「結晶石でできた剣…星海坊主の入れ知恵ですか…
    確かに異星のアルタナを秘めた剣であれば不死者を殺す事ができる…

    不死者(かれら)は不完全体ゆえ既に肉体が崩れ始めていた…
    この剣で不死性を奪われた途端朽ちてしまったワケだ
    …だが…
    それでは私を殺す事はできない…
    星海坊主は勘違いをしている…彼は惑星徨安で確かに私を追いつめた…君と同じ方法で…
    だが…ここは徨安ではない…私の生まれた地球だ…」

    右眼に突き刺さる結晶石の剣を引き抜く虚…

    「ここには私のエネルギーとする地球のアルタナが無尽蔵に存在する…

    たとえ心臓に異星のアルタナをぶちまけられようと私はいくら
    でも地球のアルタナを吸収し再起できる…」

    結晶石の剣を自らに突き立てる虚

    「解りますか…君達のキリフダは大海に一滴毒をたらす毒針に等しい…」

    「全ては海の藻屑に消える…」
    17

    打つ手なし・・・・??

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    銀魂 六百五十八訓 「吠えるだけの生き物」

    柩の腕を斬り落とす銀さん…

    銀さん『オイ…
    俺の犬に何してんだ てめェ』
    1

    銀さんの攻撃を防御する柩…

    そのスキをつき、銀さんは斬り落とした柩の腕を腹部に突き刺し、柩を地面に叩き付けます…
    2

    怒り顕に柩に迫る銀さんの背後を狙う虚…
    其れを瞬時に躱す銀さん…
    3

    間合いを取り、見合う二人…

    虚「来ましたか…どうやら
    間一髪間に合ったようですね」
    4

    奈落を倒し、定春へと駆け出す新八・神楽ですが、
    5

    突如龍脈の噴出により、道を阻まれます…
    6

    虚「その目で世界の終焉を
    目の当たりにする瞬間に…」
    7

    地面が砕け、落ちてゆく定春に神楽が腕を伸ばすも、
    8

    掴む事が出来ずに落下してゆく定春…

    神楽「定春ぅぅぅぅ!!」
    9

    身動きが取れない状況の中、定春に追いつく銀さんですが、龍脈の噴出から銀さんを護る為に、定春は銀さんの身体を押し返します。
    10


    \ドド/

    協力なエネルギーの中へと消えて行く定春…
    11

    吹き飛ばされる銀さんの背後に立つ虚…

    虚「最後の希望は潰えた…」

    場面変わり─────────

    天鳥船から退避している船員達…

    船員①「急げェェ!!
    自壊が進んでいる..時間はないぞ」

    船員②「早く避難艇へ!!
    必ず生きて地球に帰るのだ!!」
    12

    場面変わり────────

    再び地球…

    虚「龍脈を止められる者はもういない…」
    ──────────────
    長谷川「踏ん張れェェ!!
    まだだ!!まだ地球に落ち
    るワケにはいかねェ!!
    万事屋(やつら)が必ず地球
    を元に戻す…
    だからあと少しだけ踏ん張
    ってくれェ!!」
    13

    ──────────────
    虚「この地球(ほし)に降る破滅
    を止められる者はもういない…」

    ─────────────
    避難艇へと急ぐ桂・坂本達…

    桂「・・・銀時 今帰るぞ
    待っていろ…きっと地球
    (そこ)で待っていろ───」
    ─────────────
    背後から、銀さんに剣を突き立てる虚…

    虚「君達の護れるものは
    もう何もない…
    14

    坂田銀時…
    それが君にとっての終わり
    である事は解っていますよ…

    ここに君の松陽(し)がいたなら..
    きっとこう言ったでしょう…

    君はよくやった..よく戦った…
    だからもう苦しまなくていい
    楽になりなさいと─────」

    銀さん『・・・・・・・・』

    『最後の希望?龍脈を止める者?
    それがどうした…そんなもん何匹
    くたばったってかまやしねェよ…』

    『俺達ァただ…』

    項垂れる新八・地面に大粒の涙を落とす神楽の描写…

    銀さん『隣で【わん】と吠える
    だけのただの犬がいりゃそれで
    よかったんだ…
    ただそんだけで充分だったんだ』
    15


    洞爺湖を握る手を震わせながら、思いを口にする銀さんに「十二分にただの犬でしたよ」と返す虚…

    虚「何の役にも立たずただ
    無意味に死んでいった───」

    \ゴゴ/ \ゴゴ/\ゴゴゴ/

    虚「!」「これは・・・」

    噴き上がる龍脈が鎮まってゆく…

    \ガキィイン/

    その光景を見やる虚に洞爺湖を投げつけ距離を取る銀さん…

    ───────────

    央国星ハタ皇子艦隊…

    部下「皇子!!
    地球のアルタナに異変が!!」

    モニターを見るハタ皇子・長谷川…

    ハタ皇子「こっこれはっ」

    ─────────────

    虚「龍脈が静まり始めている?」
    16

    銀さん『・・・アイツが
    食いかけたエサ残して皿
    下げるタマかよ…』

    虚「!!
    アルタナに飲み込まれ
    たのではない…
    あえて飲まれた…

    その奔流から龍穴に侵入し
    内部から龍脈そのものに
    干渉するために…」

    虚「あの犬はアルタナの
    激流の中で未だ龍脈(りゅう)
    を鎮めようとしているという
    のか…」

    星海坊主から受け取った結晶石の剣を抜く銀さん…

    銀さん『何だろうと関係ねェ…
    アイツが最後の希望と崇められ
    ようと…龍脈(りゅう)を鎮める
    ための生贄にされようと…』

    『俺ァアイツのただの飼い主様だ
    アイツがただの犬に還るまで隣で
    吠え続けるだけだ…』
    17

    衝突の時────────!!

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    銀魂 六百五十七訓 「犬は群れを愛する」

    1

    空を突き抜ける龍を見て、ターミナルへ一人向かおうとする定春…

    阿音「どこにいくのよ…
    許さないわよ..…私達を
    おいていくなんて…」

    「私達もいく…
    一人でなんていかせない」
    2

    負傷した身体を引き摺りながら定春の尾を掴む阿音…

    阿音「ごめんね…解ってる
    私達じゃもう足でまといに
    しかならないって…だから…」

    定春の尾に触れ、験力を与える巫女姉妹の描写…

    阿音「もっていって…私達の全部」
    3

    「使命なんて果たさなくていい…
    命なんか使わなくていい…
    アナタ自身のために..アナタの
    大切な人達のために…使って..」

    「絶対に・・・死んじゃダメ・・・よ」

    二人から力を与えられ、ターミナルを目指す定春…
    4

    見据える先には虚の姿が…
    5

    虚「来ましたか…龍を統べし一族」
    6

    剣を抜く虚…

    虚「龍を屠るにはその懐近くに
    入り急所を突くしかない…だが
    それには大きな危険を伴う…」

    地面に剣を突き刺し視界を濁らせ、定春へと距離を詰める虚…

    \ガキィィン/

    7


    虚「気安く急所(そこ)に触れ
    れば龍は怒り全てを灰にする…
    あなたに砕けますか…この龍の逆鱗が…」
    8

    定春の尾を掴み投げ飛ばす虚…

    虚「その牙で…その爪で…
    龍(わたし)の怒りと嘆きを
    砕けますか…」

    無数の錫杖を定春へと投げ刺す奈落…

    様子を窺うも束の間、奈落を噛み加えて瓦礫の中から飛び出す定春…

    虚「最後の希望にしては
    あまりに儚く…
    最後の抵抗にしてはあまり
    に退屈だ──────────」
    9

    場面変わり──────────

    艦内の船員に呼びかける紫雀…
    10

    紫雀:〔天鳥船艦内の人員に告ぐ
    どうやら我等の命運はまだ尽きて
    いなかったらしい…
    消えかけていた我等の命の灯を
    友の灯がつないでくれた…〕


    :〔消えかけていた希望の灯を
    同士の灯がつないでくれた…〕


    :〔この灯はもう我等だけの
    ものではない…
    絶やす事は許されぬぞ─────〕

    定春に飛び掛る奈落の描写…

    :〔友のために生きよ…
    友のために戦え…
    その灯が絶える時は
    友の灯も絶える時と心得よ…

    なればこそ死んではならん…

    何としても生き抜いて友が
    つないでくれたこの灯を
    あの地球(ほし)へ…
    11


    あの地球(ほし)で戦う友へ
    つなげるのだ────────〕
    12

    場面変わり──────────

    奈落の追撃を躱す中、駆ける定春に地面から更に攻撃を加える柩…
    14


    柩により腹部を刺されてその場に倒れる定春…
    13

    力を振り絞って立ち上がろうとする定春は、阿音達の言葉を、そして、万事屋に初めて会った時の事を思い返します…

    【使命なんか果たさなくたっていい…
    命なんかつかわなくたっていい…】

    【アナタ自身のために…
    アナタの大切な人達のために
    その力を使って─────────】
    15

    立ち上がる定春に、柩が迫ろうとしたその時…
    16


    \ドッ/

    銀さんにより、腕を斬り飛ばされる柩…
    17


    家族を、一人にはさせない─────!!

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    銀魂 六百五十五訓 「
    空から底はよく見えないが
    底から空はよく見える

    スクーターを走らせながら、阿音の言葉に耳を傾ける百音…

    百音「そんな…狗神が…消える…!?
    このまま力を使い続ければこの子達はかき消えてしまうと…
    1

    じゃあ..あの龍脈は・・・
    あの暴走は一体どうやって…

    私達全員の力を使っても難しいのに…
    この子達の力なしで・・・」

    阿音「だからその分は私がカバー
    するって言ってんのよ…
    こんなケガに負けてる場合じゃないの…
    私の使命は龍脈を鎮める事だけじゃない…
    この子を無事万事屋(アイツら)の所へ帰す事でもあるんだから…」

    百音「そのためなら姉上が犠牲になってもいいと…いけません!!

    2
    私達全員の使命は全員で生きて帰………」

    \ガォン/ \ゴガァ/

    百音「!!」

    奈落にスクーターを狙われ、バランスを崩し投げ飛ばされる巫女姉妹…

    百音「姉上ェ」

    結界を張り、多勢で襲い来る奈落から阿音を護る百音…
    奈落に背後を狙われ、負傷する百音…

    阿音「百音ェェ!!」
    3

    奈落に噛み付く定春…

    阿音「立ってェェェ!!こっちよ!!」

    負傷した百音に肩を貸し、狭い路地へと入る阿音…

    阿音「しっかり!!走ってェェ!!」

    阿音達の後に続く定春・狛子でしたが、狛子は向きを変え、結界を張り、奈落を足止めします…

    足を止める定春に「わん!!」と思いを伝える狛子…
    4

    定春「・・・・・・・・!!」

    狛子の意を汲み、定春は背中に姉妹を乗せて全力で走ります…

    背中に乗せられる中で、一人残る狛子の姿が目に入る姉妹…

    阿音「狛子ォ!!
    狛子ォォォォォォォ」
    5

    場面は、再び宇宙─────────
    6

    ハタ皇子に呼びかける部下…

    部下「お・・・皇子・・・」

    呼びかけに応えないハタ皇子に話しかける長谷川…

    長谷川「何を迷っている…答えならもう出てるはずだ…
    いや..以前のアンタならためらう事なんかなかったはずだろ……」
    7

    回想──────────

    ハタ皇子「余のカワイイ
    ペスがァァ!?
    どうしてくれるのだ..…これは国際問題だぞ」

    「地球のガキがどうなろうが知った事か!!余を誰だと思っている!!」

    回想終わり────────

    ハタ皇子「・・・・・・・

    そうだな….
    そしてまたお前に殴られて
    いたのであろうな…

    兄者は何も解っていない…

    余は世界の命運を託されるような器ではない…
    8

    生きとし生ける者を愛する弟?
    そんな弟はどこにもいない…


    幼き頃より王位継承問題にまき込まれ余は一人である事が多かった…
    愛玩動物を隣におくようになったのはそのさびしさを紛らわせるために過ぎぬ…

    生き物に囲まれている時は一人である事を忘れられた…」

    じい「皇子..私はいつも側におりましたぞ」

    ハタ皇子「生き物に囲まれて
    いなくても爺やは忘れていた…」

    じい「普通に忘れんな!! 」

    ハタ皇子「だが自分の側に置く生き物を愛でる一方で
    余は自分の意にそわぬ生物に愛をそそぐ事はなかった…」

    ハタ皇子のペットに締め付けられているじいの描写…

    じい「いやそれ爺やの事ですか...爺やの事だよね」

    ハタ皇子「余が欲していたのは自分の都合のいいようになる
    便利なペット…余は生物(かれら)を愛していたのではない…
    自分しか愛していなかったのだ…
    爺やにいたっては愛する愛さない
    以前に忘れていた…なのに何故であろうな…」
    9

    紫雀【生きとし生ける者を愛する優しい王になれ…ハタ】

    ハタ皇子「自分の意にそう事なく余の元を去っていった
    その兄(いきもの)の帰りをずっと待ち続けていたのは何故であろうな…」

    過去に長谷川から殴られた時の事を思い返すハタ皇子…

    長谷川【うるせーって言ってんだ
    このムツゴロー星人─────────】

    ハタ皇子「自分の意にそわぬ生物ばかりがはびこるあの地球(ほし)から離れられなかったのは…

    何故であろうな…

    あの船もあの地球(ほし)も壊したくない…そう思っている余が
    ここにいるのは…
    10

    ・・・それは愛などと呼べる代物ではないのは解っている

    ・・・だが意にそわぬその連中の声が・・・・喧騒がやめば
    余は本当に一人になってしまう気がする… 」

    「だとしても…いやだからこそ
    その一つを壊さねばならぬ事も…」
    11

    ─────────────────

    天鳥船にいる船員達に通信を入れる紫雀…

    紫雀「すまぬ..地球の友よ
    我々はお前達に救われながらお前達を救う事ができなかった…

    お前達を地球(こきょう)に帰してやる事ができなかった…

    この船を沈めたのは力足りなかった
    この私だ..だから我が弟を責めないでやってほしい…
    全ての責はこの私が・・・」

    紫雀の隣に並び、プラカードを掲げるドラゴニア…

    【我々 兄弟が受けよう】

    紫雀「あ・・・兄者」
    12

    コクリと頷くドラゴニアの描写…

    ──────────────────

    モニターで天鳥船を見ているハタ皇子…

    ハタ皇子「今にして思えば
    地球で珍妙な生物に出会った
    のが運の尽きであった…

    奴等に出会わなければこんなに
    迷う事はなかった…

    奴等に出会わなければ自分の事
    だけを考えて生きていられた…

    【侍】責任はとってもらうぞ…

    もしまた余が選択を間違った
    時は…」

    「殴ってくれ…」

    央国星の艦隊に指示を出すハタ皇子…

    ハタ皇子「全艦発射用意!!
    目標は・・・天鳥船!!」
    13

    「・・・・・・すまぬ兄者・・・」

    ハタ皇子が「発・・・」と呼びかけたその時…

    \ゴガ/
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    ハタ皇子「しゅぼろほォァァ!!」

    突然の長谷川の行動に驚きをみせる部下達…

    じい・部下「え"え"え"え"え"え"え"え"」

    「マジで殴ったァァァァ!!とんでもねェタイミングで
    殴った!!
    何!?皇子何間違ったの!?
    なんかマズイ事した!?」

    長谷川「顔」

    部下「顔間違ったって何だ!!今に限った事じゃねェだろずっと赤点だわ!!」

    殴り飛ばしたハタ皇子の前に立つ長谷川…

    長谷川「アンタを殴って職を失ってどん底まで落ちた…
    何度も後悔した…何度も死のうと思った…

    だが..地球のために苦しんで迷ってそれでも答えを出そう
    とする今のアンタのツラ見て思った…

    殴ってよかった───────

    俺のやった事に意味はあったって…だからもう一度殴った…

    15
    今度はアンタと一緒にどん底からはい上がるために…

    アンタは変わった..だが
    バカ皇子なのは変わらねェ…

    地球が滅ぶのを黙って眺めているか……

    兄貴と仲間の乗った船を破壊して地球を救うか…
    どっちが正しくてどっちが間違ってるかなんてガキでも解る…」

    「どっちも間違いだ…地球もあの船も全部丸ごと救う以外の道などねェ…」
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    天鳥船を通り過ぎる無数の戦艦…

    紫雀「!!」

    「ハタ・・・!?
    何をしている!!何故撃たぬ!!」
    17

    紫雀へ通信を入れる長谷川…

    長谷川:〔提督..悪いがお前達を撃墜する事はできねェ…

    入国管理局の者だ…

    敵国の船ならまだしも友軍…
    仲間の乗った船を撃ち落とすようなマネはできねェ…〕

    紫雀「何を馬鹿な事を!!この燃える船に入国を許可するとでもいうのか!!」

    長谷川「ああ 歓迎するよ…」

    「止められねェなら入れるしかねェだろ…
    いつもそうだった…

    次々やってくるアブねェ宇宙人の機嫌をとりながら
    安全に入国させ無事に宇宙に帰す…
    あの頃と何も変わらねェ…コイツは…」

    「入国管理局局長 長谷川泰三の仕事だ」
    18

    今こそ、働く時・・・!!

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