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弱虫ペダル RIDE.452 『託した想い』
鏑木「箱根学園…青八木さんがチームを離脱してまでつかまえてくれた箱根学園…!!
絶対 離されねェ!! 追いかけてやるよ地の果てまで!!
だから!! あえて!! もう一度言う!!
今!! 箱根学園に追いつきましたァ!!」
青八木さんが身を挺して捉えた強敵・箱根学園…!!
総北メンバー
箱学メンバー
泉田「大したものだ よく追いついた
素直に褒めよう 登りが始まる前のこの区間で!!
山の入口までのこり3.3km そこに到達する前にボクらをつかまえなければ
キミたちの可能性は限りなくゼロに近づいていたのだから
険しく細く長い登りに きっとバラバラになって!!
冷静で的確な判断だったと言っていい
一人チームメイトを削ってまで―――― 今 ボクらに追いついたことは」
鋭い目つきで泉田を睨みつける鏑木
鏑木「冷静とか言うな
カードや駒みたいに 物を切り捨てたみたいに言うな!!
青八木さんは強えんだ!! 誰よりもそして速くて優しいんだ!!」
鏑木の言葉に他の総北メンバーもそれぞれ苦渋の表情を浮かべる
泉田「目立ってはいなかったようだが?」
鏑木「知らねェのかよ」
「そこが青八木さんのカッコイイところだ!!」
集団から離れフラフラと走っている青八木…
青八木「(たのん…だ…ぞ 鳴子… 今泉 小野田… 鏑木…)」
「(もう走る力も 立つ力も)」
「(残ってない)」
力尽きた青八木は道路脇へと倒れ込む…
青八木「(車輪が…止まってる……3日目…よくここまで走ってこれた
終わった…オレのインターハイ 終わったんだな…)」
ありがとう 純太――――
広島とのデスゲーム後の回想――――
手嶋「え “温存はするな”………!?」
こくっと頷く青八木
青八木「この先チームと合流できて箱根学園と闘う もしくは
ヤツらを追うという状況になっても――――オレを
温存はするな ためらいなく使え」
手嶋「……… けど けどたった今広島と闘って
ムチャなスプリントして 今でもオレを引いて…そのヒザで―――…お前はもう
おまえはもう十分に走った!! これ以上やったらリ――――…いや」
青八木「リタイアする 覚悟はできてる
おまえは優しいからきっとオレを休ませる
恩を感じてこれ以上オレを自分の命令で酷使するわけにはいかないと思う
けどレースだ これは」
手嶋「(青八木…笑って…)」
青八木「優しはしまっておけ おまえはキャプテンだ
おまえが迷えばチームが迷う
ためらうな純太 その方がオレも最後 心おきなく」
「ありがとうと言える」
手嶋《オーダーだ出ろ 鏑木!! 鳴子!! 青八木》
青八木《……!! ああ純太》
青八木「(純太… おかげでオレは最後まで走れたよ… ありがとう)」
手嶋「(青八木!!)」
小野田「(青八木さん!!)」
今泉「(青八木さん!! 強い人だ あなたは!!)」
バッと後ろを振り向く鳴子…
鳴子「青八木さん!!」
手嶋「ふり向くな鳴子!」
鳴子「!」
手嶋「レース中だ オレたちは託された!!
託した者の願いは前に進むことだ
オレたちが見なきゃなんないのは前だ!! 敵だ!!」
手嶋「この先のゴールだ!!」
鳴子「(手嶋さん ホンマは―― 一番ふり向きたいんは――!!) はい!!」
泉田「出ろ 銅橋!!」
新たにオーダーを出す泉田
銅橋「このタイミングってことは そういうことなんだな泉田さん ブハッ」
泉田「…ああ!! そうだ!! 引け 限界まで ヤツらを引きちぎれ!!」
銅橋「了解だ!! 泉田さん!!」
鏑木「させるかァ!!」
青八木「まっすぐに 進め 鏑木」
◎託された想いを胸に両者、真っ向勝負…!!