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銀魂 六百四十三訓 「地と涙」

また子の語り――

その暗がりが

どこにつながっているのか

どこに向かっているのか

解らないまま ただ走った

ただ 追いかけた
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前話のラストシーン

万斉「晋助」

武市「奇蹟を」

ドドォォン!
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その爆発音がまた子の耳に届く…


思い返される過去の記憶……
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また子「晋…助… …さ …ま」


あの人は
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もう 振り返らなかった
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制御室内――

ドガァン!



解放軍

「!!」

「爆発が!!」

「何が起きたァ!?」

「敵と交戦していた部隊が丸ごと…!!」

「敵は!? どこへいった!!」

「直ちに消化 第三ゲートの護りをかためろ!!」

「ネズミ一匹制御装置に近づけるな!!」

「銃弾一発でもあの柱に当たればこの船もどうなるか解らんぞ!! …ん」



壁を突き破り制御室内に入り込んできた高杉達…!
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そのまま固まっていた解放軍を蹴散らす…!



管制室――

「エネルギー供給システムが破損しました

艦内のエネルギー回路が次々に停止しています」

『火之迦具土神へのエネルギー供給も完全に停止

緊急システムにより休止状態に移行しております』

圓翔「火之迦具土神を止めようとしていた賊は?」

「現在通信網も混乱状態で確認がとれません」

『各所が一時的な停電状態のようです

システムを復旧し火之迦具土神を再稼働するには

15分は要するかと思われます』


圓翔「フン 命を捨てつないだ希望にしては随分か細い糸だ

騒ぐ必要はない その希望を受け糸を紡ぐ者もここには残っていないのだから」

「皇子 モニター回復しました!」



「!!」

「こ…これは…!!」

「各所に配備した部隊が…!!」

「バカな ほんの数分通信が断たれた間に…」
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「一体何が…!!」


ドォォン!

管制室内で大きな爆発が起こる…!

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坂本「希望なら弾丸(コイツ)に込めたさ」

坂本「受け取れ」
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ドォォン!


坂本の撃った弾丸が圓翔の胸に命中…!
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血を吐きながらそのまま倒れる圓翔…

「皇子ィィィィィ!!」

「バ…バカな 奴等まだ生きて…」

桂「ああ 誰一人欠けていないぞ」



桂「希望を託し散っていった者達の魂も希望を受け生きる者達の魂も
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ここにある!! 誰一人おいていきはせんぞ!!

我等は共に戦い共に勝どきをあげ共に帰るのだ 我等の地球(こきょう)に」



高杉は制御装置を目指し、解放軍兵士達を切り刻みながら突き進む…!



あと幾つ 屍を踏み越えればたどりつける
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敵の屍も 味方の屍も

全て踏み越え たどりついたその先に

俺には もう何も見えねェ

いや

何も なくなっちまった


制御装置までの橋を重火器で破壊され高杉も巻き込まれ落ちて行く…

また子「晋助様ァァ!!」

落ちてきた銃を手にとり、瓦礫に発射しその勢いで制御装置の方へと飛んでいく高杉…!
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だが俺にはそいつを嘆く資格もねェ

幾多の屍を踏み台にしてきた俺は

お前達のために流す涙もなくしちまった

だからせめて

この血くらいは お前達のために流させてくれ

この血肉がこの剣が果てるのはお前達の屍の上

そこが俺のたどりつくべき場所だ
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希望はいま、繋がれる――!!